【京成杯AH・後記】ミッキーグローリーに重賞初V呼んだ“競輪戦法”

2018年09月10日 21時31分

本格化したミッキーグローリー(ルメール)が京成杯AHを完勝

 サマーマイルシリーズ最終戦・GIII京成杯オータムH(9日=中山芝外1600メートル)は、ミッキーグローリー(牡5・国枝)が1番人気に応えて重賞初制覇を飾った。これで秋のマイル戦線で一気に主役級に昇格。狙うはもちろんマイルCSでのGI初制覇だ。

 左ステッキを連打したルメールと、俊敏に反応したミッキーグローリー。人馬は、中山開幕週のターフを疾風のごとく駆け抜け、先頭でゴールを切った。

 勝因は鞍上の技術と経験だった。この日は風速5メートル。道中でやや後方に待機しながらルメールはあることを考えていた。「ケイリンのように、ね」。馬群の中に入ることで風をよけ、じっくり脚をためる戦法だ。3~4角を過ぎると満を持して外に持ち出し、パワーを開放、一気に先団をのみ込んだ。リーディングジョッキーの計算と勝負勘が完璧にハマった一戦だった。

 馬から下りたルメールと国枝調教師はアイコンタクトを取ってニッコリ。「以前乗ったときは馬体が緩かったけど、今回はバランスが取れて良かったネ。とてもいいペースで長い脚で伸びてくれた」というルメール。一方、国枝師は「ルメールに(同舞台の)9R(フレッチア騎乗で勝利)と同じように乗ってくれって言ったら、やってくれたよ」とエビス顔。さらに「この馬は1年半くらい休んだので油断せずゆっくりやってきた。待てば海路の日和あり。無事これ名馬」とことわざ連発の“国枝節”で管理馬を称賛した。

 そして両者から共通して出たのが「秋」というフレーズ。もちろん、目の先に捉えるのはマイル王者だ。

「1600はピッタリ! レースごとにパワーアップしているから秋が楽しみだネ」(ルメール)

「今後は秋のマイルCSになると思う。GIを目指しますよ」(国枝師)

 直行か否か? ローテーションに関しては明言を避けたものの、すでに気持ちは大一番へ向かっている。

 混沌としたマイル戦線に新星が出現したのは間違いない。