【セントウルS・後記】ファインニードル連覇! 人知を超えた成長で春秋スプリントGI制覇へ

2018年09月10日 21時32分

貫禄でセントウルS連覇を果たしたファインニードル

 日曜(9日)阪神メイン、サマースプリントシリーズ最終戦・GIIセントウルS(芝内1200メートル)は、昨年の覇者で1番人気に推されたファインニードル(牡5・高橋忠)が勝利。逃げ込みを図るラブカンプーを差し切って1馬身半差で快勝、見事に連覇を果たした。2着にはラブカンプー、3着にはグレイトチャーターが入った。

 秋雨前線の影響で重馬場で行われた今年のセントウルS。サマースプリントシリーズの優勝がかかるラブカンプーが好スタートから逃げの手に出るが、重い馬場を得意とするネロが執拗に絡む。この2頭で飛ばし、テンの3ハロンは33秒3と馬場を考えると速い流れで進んだ。直線に入ると、ラブカンプーがネロの追撃を振り切るが、馬場の真ん中から満を持して追い出したのがディフェンディングチャンピオンのファインニードル。レース前に不安視された道悪馬場も、58キロの斤量も、全く問題にしない力強い走りを見せ、1馬身半差をつけて完勝した。

「外枠ということもあって、どういう流れになるのか(頭の中で)組み立ててレースに行きました。4コーナーでも手応えは良かったし、これならしっかり(前を)捕まえられると思った」と手綱を取った川田。してやったりの表情を浮かべた。

 昨年はこのレースが目標で、しっかり仕上げられての一戦だったが、3月の高松宮記念で初のGI制覇を果たした今年は、4月の香港遠征(4着)以来の休み明け。「正直五~六分のデキでどれだけやれるかと考えていた」(高橋忠調教師)と、決して万全の状態ではなかった。しかし「以前だったら、このような馬場では走れなかった。香港に遠征したり、いろいろな経験をして、こちらが思っている以上の成長を見せています」。人知をはるかに超える馬の成長が勝因と言える。

 次走は春秋のスプリントGI制覇がかかるスプリンターズS。「このような状態でも勝てたし、ジョッキーも“一回使って良くなるでしょう”と言っていた。ただ、メンバーもグッと強くなるので、しっかりケアして臨みたいですね」(高橋忠師)

 本番はサマーチャンピオンのアレスバローズや3連覇を狙うレッドファルクスなど猛者が集結するが、前哨戦を勝ち、調教師、騎手が口を揃えているように、状態面での上積みが必至であることを考えれば、この馬が最右翼にいることは間違いない。2013年のロードカナロア以来5年ぶりの偉業が達成される可能性は十分だ。