【エルムS・後記】横山和&ハイランドピーク重賞初勝利 フレッシュコンビの快進撃の始まりか

2018年08月13日 21時32分

リズム良く競馬を進めた横山和&ハイランドピーク(左)は見事に重賞初制覇

 12日に行われたGIIIエルムS(札幌ダート1700メートル)は、2番人気のハイランドピーク(牡4・土田)が重賞初制覇。鞍上の横山和生(25)にとっても待ち焦がれた重賞初タイトルゲットとなった。4歳馬とデビュー8年目のジョッキー――。魅力あふれるこのフレッシュなコンビに対する今後の期待は大きい。

 レースは“想定通り”内枠を引いたドリームキラリがハナを主張する。ハイランドピークはそれを見る形での番手待機も考えられた。実際にはブラゾンドゥリスが2番手という形にはなったが「他の馬とは関係なく、自分とハイランドのリズムで走れれば、と思っていた」という横山和の言葉通り、3番手でも人馬の呼吸はピタリとマッチ。ドリームキラリをかわした後も、ゴールまでリズムが崩れることはなかった。

 同馬は3歳時に米3冠に登録したことがある。3戦目の未勝利戦(中山ダート1800メートル)で8馬身差の圧勝。非凡な資質を陣営が評価したからだ。その後は勝ちあぐねて実現はしなかったが、父・横山典が手綱を取った今年2戦目から連勝でオープン入り。しかし、1番人気に支持されたマーチSは9着大敗。5月は栗東に滞在しながら平安S除外という苦い経験もした。紆余曲折の末の重賞制覇は、さまざまな体験が糧となり、昇華した結果とも言える。

 土田調教師は「エルムSを勝ったのは実に20年ぶり(タイキシャーロック以来)なんです。この馬はいろいろなジョッキーに乗ってもらったけど、一番(横山)和生が合っている」とニンマリ。同じレースに騎乗していた父・横山典はメモリアルな一戦を間近で見る形となり「良かったね」と晴れやかな表情だ。

 ただし、鞍上は「この馬には求めるものが多く、まだ足りないところが多い」と口元を引き締める。完成の域にはまだ程遠い…裏を返せば、4歳の同馬には限りない上昇の余地があるということだ。今は重賞をにぎわす存在になるべく、まずは扉を一枚開いたところ。次走は未定だが、鞍上もひと皮むけたのもまた確か。今日がこのコンビの快進撃の始まりとなるかもしれない。