【POG】キタサンの次はミッキー? 福島から始まる新ブラック伝説

2018年06月27日 21時30分

5月入厩組のミッキーブラック

【POGマル秘週報】4月下旬から延々と続いた東京から福島へと開催が替わる関東地区は、今週からが本格的な夏競馬といったイメージだろう。しかし、ローカル開催になるからといって、出走馬のレベルが一気に下がってしまうわけではない。

 というのも現在の2歳馬の一般的な出走までの流れは「ゲート試験→短期放牧→再入厩しての調整」。このパターンでのデビューは、なんだかんだで2か月弱の時間を要するからだ。

「一般的にオーナーはクラシック出走を期待して馬を買うわけだから、最後のトライアルまであきらめるわけにはいかない。仮に出走が難しい1勝馬であっても、枠が空く可能性もゼロではないわけだから。なのでクラシック出走が無理とわかるまで厩舎に置くことになるんだけど、それが2歳馬の入る時期にも影響を与えてしまうから、いろいろと難しいんだよね」(音無調教師)

 2歳馬の入厩数が一気に増えるのはゴールデンウイーク明け。それは輸送関連の問題だけではなく、トライアルシーズンの終了と重なっている時期的な要因も大きい。複数の馬でクラシックを意識するような厩舎は、その傾向が特に強いとしていいだろう。

 そうなると逆説的に考えれば、5月の入厩から2か月ほど経過する初夏開催こそが、大物出現のタイミングということになるわけだ。実際、今年の日本ダービー馬ワグネリアンも夏の中京芝2000メートルでのデビュー。その流れを把握したのか、JRAも昨年は1鞍しかなかった芝2000メートルを今年は2鞍に増加させ、スター候補の登場を期待していることがわかる番組構成になった。

 で、この流れから“中京推し”をせず、福島芝1800メートル(7月1日)に出走予定のミッキーブラック(牡=父ブラックタイド、母マラコスタムブラダ・音無)を今週の主役に抜てきしたのは別に関東の方々、とりわけ開催を心待ちにしていた福島の競馬ファンに配慮したわけではない。この馬も前述通りの5月入厩組で、なおかつ「クラシックを狙える」レベルに達していると考えているからだ。

 福島への遠征は当初、ラジオNIKKEI賞に出走予定だったフランツ(フレグモーネで登録見送り)との絡みもあって決まったもので、担当の平井助手は「相手が揃う中京の2000メートルに行っても面白いと僕は思うんですけどね。待てと言えば待てますし、行くなら行く。使うなら福島でしっかりと勝ってきますよ」。あえて強敵相手を希望するほどなのだから、その期待の大きさがわかるだろう。

「スピードの持続力に秀でたタイプ」と聞けば、同じブラックタイド産駒のキタサンブラックをイメージしてしまうのは仕方のないところ。キタサンの次はミッキー? 福島から新たな「ブラック伝説」が始まってもらいたいと思っている。