【宝塚記念】ヴィブロスは梅雨時でも体調面に心配いらない「鋼の女」

2018年06月20日 21時34分

ヴィブロス(中)は強豪牡馬が相手でも一歩も引かない構え

【宝塚記念(日曜=24日、阪神芝内2200メートル)栗東トレセン発秘話】2018年JRAの上半期を締めくくるグランプリ・第59回宝塚記念を難解にしているのはサトノダイヤモンド、サトノクラウン、キセキほか、復調なったかが見極めづらい実績馬が多いがため。そんな微妙な状況だからこそ、「トレセン発秘話」の高岡功記者は、海外遠征明けでも、調整の難しいこの時季でも、まったく体調面の心配のいらない「鋼の女」に注目した――。

 坂口正調教師は常日頃からストレッチを欠かさない。特にこの時季は念入りに関節、筋肉を伸ばして、体を整えるのだという。

「季節の変わり目というのは調子を崩しやすいもの。特にジメッとした梅雨時が一番体調を落としやすいからね。周りにもこの時季になると関節が痛くなる知り合いが結構いる。馬だって基本的には同じだよ。この季節が一番調子を崩しやすいんじゃないか」

 一気に気温が上がり、かつ雨が多く、湿気がひどくなるこの時季を好む人はあまりいない。それはサラブレッドも同じことなのだ。

“疎まれるシーズン”に行われるグランプリ・宝塚記念がひと筋縄ではいかないのも、こうした気候が影響しているのかも。

 だとすれば環境の変化に強いか弱いか。これもひとつの重要なファクターになり得る。

 気候の変化に動じない「鋼の心身を誇る馬」となれば…ヴィブロスをおいて他にいない。

 昨年、今年とドバイ遠征を敢行。ドバイターフで昨年1着、今年2着と2年連続で結果を出した。これだけでも環境の変化に強いことは分かるが、それ以上に強調したいのはここ2年のドバイの特殊な気候だ。

 ヴィブロスを管理する友道調教師によれば「去年は何十年に一度というくらい、ずっと雨が降って寒く感じるほどだったけど、今年はその逆で何十年に一度ぐらいの、めちゃくちゃな暑さだった」。

 異国で体調を落とさなかったこと自体が大したものだが、両極端な気候になっても動じることなく、両年とも結果を出したのは、それ以上にすごいことではないか。

「去年はドバイに行く前から、遠征が終わったら秋に備える予定を立てていたので、そのまま休養したんだけど。実はドバイから帰国後の状態がすごく良くてさ。使えそうな感じだったんだよね。それで今年は同じくらい状態が良ければ、休ませずに使おうということになったんだ」

 宝塚参戦の経緯を説明してくれたトレーナーは、ドバイから帰国後のヴィブロスの様子を「さらに体がフックラして、使おうと思えば(3週前の)安田記念にも使えたぐらい」と。さらにデキが上がっているというのだからビックリだ。

 海外遠征帰りでいきなりGIを勝つのはそう簡単なことではないが、ヴィブロスにはそれほど困難なミッションではないのかも。いや、むしろ、こんな時季のGIだからこそ、牝馬で環境の変化に強いヴィブロスを徹底的に狙うべきなのでは…。

 特に強豪牡馬に多かれ少なかれ不安説が出ている今年の宝塚記念は、思い切りが必要だと感じている。