「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2017」(31日、さいたまスーパーアリーナ)で、元PRIDEライト級王者の五味隆典(39)が3連続KO勝利中の新鋭・矢地祐介(27)を相手に壮絶に散った。

 1R開始早々、矢地の飛び蹴りを受けた五味。その後、ヒザ蹴りの連打を浴びて大ピンチに陥ったが、逆に強烈なパンチを炸裂させて一気に逆転。ボディーにパンチを連打しながらグラウンドに持ち込むと、パウンドの雨を降らせて3年ぶりの勝利に近づいた。

 しかし勢いに乗る矢地も引き下がらない。下から五味の腕を絡み取ると、殴られながら徐々に三角絞めの体勢をつくり、1R2分36秒でタップを奪った。

 無念の敗北となった五味は試合後「(相手が)矢地君だからいい試合ができた。悔しいですね。もうちょっとと思ったんですけど」と苦笑い。さらに「来年もやります」と現役続行を表明して大歓声を浴びた。

 さらに「矢地君、これからRIZIN、日本の格闘技を引っ張って、UFCとかに負けないように引っ張ってください。オレも日本の格闘技のためにできることは一生懸命やるから」とメッセージを送った。そんな五味には榊原信行実行委員長もリングに上がり、戦いぶりを絶賛した。

 一方の矢地は「憧れの五味選手と戦えて本当にうれしい。ありがとうございました。ガキのころから憧れだった五味選手と一緒に戦えて、健闘をたたえてもらって泣いちゃいそうです」とうっすら涙を浮かべながらコメント。「これからもいろんなやつ、ぶっ飛ばして日本のトップ…いや、世界のトップを目指せるように頑張ります」と話した。