総合格闘技イベント「RIZIN 2017 in FUKUOKA―秋の陣―」(10月15日、マリンメッセ福岡)でバンタム級トーナメントに参戦する山本アーセン(20)が31日、本紙のインタビューに応じ現在の心境を明かした。同じく女子スーパーアトム級トーナメントに参戦する元レスリングの元世界女王・山本美憂(43)を母親に持ち、最強一家のDNAを継ぐアーセン。驚異のポテンシャルを秘める男が見据える未来とは――。
――1回戦でマネル・ケイプ(23=アンゴラ)と対戦する
アーセン:自分の周りは王者やスーパースターしかいないんで。いかにナメられないというか、アーセン簡単だなと思わせない試合をできればと思いますね。勝つことは当たり前で、お客さんを盛り上げるのも当たり前で、そのために練習してます。
――すでに1回戦を突破した元UFCファイター・堀口恭司(26)が優勝候補と目される
アーセン:(KRAZY BEE時代からの)大先輩だし俺にとってのヒーロー。胸を借りるじゃないけど、リスペクトを込めて全力で戦いたい。やるからには1位を狙っていきたいですから。
――母親の美憂も7月さいたま大会で総合格闘技(MMA)初勝利。福岡大会は親子で出陣する
アーセン:自分が勝つよりうれしかったですよ。苦労してるの一番見てるの自分なんで。母親としてすげえなって思うし、スポーツ選手としても尊敬できます。あんな完璧なお母さんいないですよ。
――MMAファイターとして成長する一方、レスリングで出場を目指す2020年の東京五輪も迫ってきている
アーセン:自分の夢は五輪王者だし、悔いが残ることはいっぱいある。(世界選手権の)試合だっていまだに映像が見れなくて。そこにいない自分が悔しいから。本当にまだ諦めてないし、二足のわらじを履く気もないし、それはちゃんと(いいタイミングで)ケジメをつけられたらと思いますね。
――一説によるとボクシングの元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(62)からボクシング転向もすすめられたとか…
アーセン:直接ではないですけど、預けてくれないかとか、ボクシングのほうが結果が出るんじゃないかと言っていただいていたとお聞きして。すごく光栄なことですよ。もちろん(ボクシングの)試合には出ないですけど、教えていただく機会があれば勉強させていただきたいですね。
――今後の目標は
アーセン:今はトーナメントしか頭にないですね。上ばかり見ていたら絶対つまずくし、足を持っていかれる。だから先のこと、何も考えていないです。10月15日に結果を出して、お客さんが喜ぶ試合をして、笑顔で家に帰れたらいいと思います。