「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2017」(30日、さいたまスーパーアリーナ)で、“無敵のビッグマウス”KINGレイナ(21)が女子プロレスラーのレイディー・タパ(34=トンガ)に判定3―0で勝利し、RIZIN2連勝を飾った。

 ピンクのドレッドヘアで登場したレイナは、身長が20センチも高いタパ(180センチ)の大振りフックに苦戦。距離感がつかめず、なかなか相手の懐に飛び込めなかった。それでも、なんとか柔道仕込みの大内刈りでテークダウンすると、得意の寝技に持ち込んでペースを奪い返した。

 だが2Rにハイキックにいったところで、カウンターの左ストレートを食らって再び劣勢。得意のバックブローもかわされ、パンチのラッシュを浴びた。

 最終3Rも自分の距離を取れず、長いリーチからパンチを飛ばされた。それでも残り2分でテークダウンに成功。腕がらみ、ヒザ爆弾と怒とうの攻撃で追い詰め、終了間際には相手の左腕を取って腕十字だ。決まったかに見えたが、ここでタイムアップ。一本はとれなかったものの、終盤の猛攻で逆転勝ちした。

 試合後のリング上では「判定ですみません。プロレスラーの意地を見せられたけど…そんなことはどうでもいい」と言い放ち、RIZINの高田延彦統括本部長(55)をリングに呼び入れた。

 高田本部長から「まだラスベガス(米UFC)に行かないでくれ」と懇願されると、将来の目標を「UFC王者」と公言するレイナは「分かりました。考えておきます」と切り返した。さらに高田本部長に「RIZINに出してくれたお礼」と菓子折りを手渡す「レイナ劇場」で観衆を沸かせた。