女子格闘技界の新星KINGレイナ(20)が10日、総合格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2017」(30日、さいたまスーパーアリーナ)に向けて、新技“皇帝フック”による劇勝を誓った。ふてぶてしい言動と恐ろしいまでの強さ、そして乙女チックな素顔を持つレイナは、レイディー・タパ(34=トンガ)と対戦。同大会でも屈指の注目度を誇るが、相変わらずの不敵な態度でKO宣言を放った。

「ワンパンでぶっ飛ばします。ワンパンKOっす」。柔道をバックボーンに腕十字固めやパウンドを得意とするレイナだが、タパ戦に向けては意外にもスタンドでのパンチ一撃によるKO勝利を宣言した。

 今年4月の横浜大会でジャジー・ガーベルト(35=ドイツ)に腕十字固めで圧勝してRIZINデビュー。お茶の間に強烈なイメージを残したレイナは、5月の「DEEP JEWELS」新宿大会でもクリステイーン・ハンデル(29=ドイツ)にパウンドでTKO勝利。総合格闘技デビューからの連勝を4とした。

 一躍人気者となったこともあって、試合間隔は短いが「小学校のころは週1で(柔道の)試合だったんで。別にそれに比べたら問題ない」と気にする様子は皆無。自分(160センチ)より20センチも身長が高い相手との対戦にも「毎回なんで。むしろ小さい相手のほうが戦いづらいっすね」と意に介さない。「特に試合に向けて気持ちを上げたりとか、細かく研究したりとかはない。自分の戦いをすれば勝てるんで」と自信満々だ。

 もちろん「ワンパンKO宣言」には、根拠もある。新たに習得した“皇帝フック”に手応えを感じているからだ。レイナは「最近打撃も強化してて。打撃で決めたいんすよ。で、特に練習してるのがオーバーフックっす。結構いい感じっすよ」と明かした。オーバーフックは肩を大きくスイングして叩きつけるパンチで“皇帝”エメリヤーエンコ・ヒョードル(40=ロシア)が得意とした一撃必殺のフックだ。

 素顔は女子力の高い20歳の乙女。それでもKINGを名乗るレイナにこそ、ふさわしいパンチといえる。そのフックを実演しながら「自分より大きい相手を仕留めるのにいいし、深く入るんすよ。まだ立ち技でのKOがないんで、決めたいんすよね」と目を輝かせた。

「家来(ツイッターのフォロワー)の数をまずは1万人(現在は9000人)にしたいっすね」と新たな目標を掲げたレイナ。予告通りの鮮烈なKO勝利となれば、人気はさらに爆発しそうだ。