「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND‐PRIX2016 無差別級トーナメント開幕戦」(25日、さいたまスーパーアリーナ)メーンで、ヒクソン・グレイシー(56)の次男クロン・グレイシー(28=ブラジル)が所英男(39)に完勝した。

 スタンドでの攻防で積極的に前に出ると、相手のパンチもしっかり見切り、空を切らせた。すかさずバックを取ってグラウンドの攻防に持ち込むと、ヘビのように胴体にからみつき、逃さない。

 所も必死に体を入れ替えてスタンドから蹴りと踏みつけ攻撃を放つが、試合をコントロールしたのは明らかにクロンだった。

 再びグラウンド状態で背後を取ると、パンチを浴びせ、最後はリアネイキッドチョークでタップさせた。これで昨年大みそかの山本アーセン戦に続き、RIZIN2連勝。この勢いは止まりそうにない。

 クロンの話「相手は日本ではレジェンドと呼ばれ、手ごわい相手だと認識していた。私も負けないようにたくさん練習を積んできたし、必ず勝つという意気込みで臨んだ。小さいころから父が日本で活躍するのを目の当たりにしてきたが、決して簡単に勝ったのではなく、必死に練習をしていた。私にできるのはグレイシー一族を代表して、いい試合をして最善を尽くすこと。人はいつどうなるか分からないからね」