「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND―PRIX 2016 無差別級トーナメント開幕戦」(25日、さいたまスーパーアリーナ)に向けて「RIZIN FF」の榊原信行実行委員長(52)が本紙の単独インタビューに答え、カードに込めた「脱PRIDE」の思いや、新ルール“ロープブレーク”導入の狙いを激白した。さらに、気になるリオデジャネイロ五輪メダリストの参戦については――。

 ――メーンがクロン・グレイシー(28)vs所英男(39)に決定したのは意外だった

 榊原氏:PRIDE時代の序列からしたら、ミルコ・クロコップ(42=クロアチア)や(元大関・バルト戦の)藤田(和之=45)がふさわしいのかもしれない。でも、やはり次の時代に向けて、という意味でメーンにしました。「脱PRIDE」という裏テーマみたいなものがあるので。

 ――手応えは

 榊原氏:全力投球で攻めたカード編成になったと思います。ここで成功しないと年末に続かないから出し惜しみなし。そういう意味でルールも変更しようと思っています。

 ――具体的には

 榊原氏:今まではロープ際まで行くと「ドントムーブ」でいったん動きを止めて、その状態のままリングの中心に戻していた。今大会からそれを廃止して、不可抗力でロープから体が出たら、スタンドからやり直しにしようと。ただし、自分から意図的に出ようとしたら、イエローカードになります。

 ――思い切った判断だ

 榊原氏:見ているお客さんに分かりやすくしたいところもあるので。リオ五輪の柔道やレスリングがルール変更で面白くなったことに触発された部分もあります。

 ――リオ五輪のメダリスト獲得には以前から意欲的だった

 榊原氏:実は先日もあるメダリストと会って交渉してきました。何とか口説きたいと思っている。ただ、(2020年)東京五輪が我々の交渉にとって、ハードルになっている部分はあります。選手によっては「(五輪が東京以外の)別会場なら総合(格闘技)に挑戦したかもしれないけど、次が東京なのでもう少しやってみる」という思いがあるようで…。まあ、その先の4年後も見据えつつ、交渉をしていきたい。とにかく今後も、ビッグサプライズを用意できるように頑張りますよ!(笑い)。