格闘技イベント「RIZIN」初のナンバーシリーズとなる「RIZIN・1」が17日に愛知・日本ガイシホールで開催される。すでに全14カードを発表したが、本格始動を前にしてRIZINを率いる榊原信行実行委員長(52)が本紙独占インタビューで激白。カード決定の舞台裏から石井慧(29)の今後、さらには格闘技参戦が噂される“あの男”についても初めて言及した。

 ――出揃ったカードの手応えは

 榊原氏:実は当初、メーンとしてクロン・グレイシー(27)VS所英男(38)を考えていて、発表間近になっていました。しかし、クロンがヒジをケガしてしまい決まらなかった。それでマッチメークをまとめるのに苦戦、迷走した部分がありました。今回のテーマは「未来への第一歩」。その象徴としてヒクソンの息子であるクロン・グレイシーはいいな、と思っていた。

 ――面白そうな対戦だ

 榊原:いずれ実現させたいと思っています。ただ、最終的には昨年末のグランプリ(ヘビー級トーナメント)で準決勝まで勝ち上がったイリー・プロハースカ(23)、ワジム・ネムコフ(23)、テオドラス・オークストリス(24)の3人を並べることができた。それぞれではまだメーンを背負えないかもしれないが、骨太なカードが並べられたと思います。

 ――そのグランプリで1回戦負けした石井慧の名前がない

 榊原:石井選手本人は「4月も出たい」と言ってくれていたんですが、これで2連敗したらその後使う理由がなくなってしまう。だから次はしっかりした準備をしてから。厳しいようだが、彼には変革が求められる。例えば今はヘビー級で戦っているが、1つ階級を落として(ヴァンダレイ)シウバとやるとか。本人にも言いましたけどね…。あるいは武者修行として、海外の様々なプロモーションで試合をして回るとか。我々も協力は惜しまないつもりです。

 ――石井は6月24日に米国「ベラトール」でクイントン“ランペイジ”ジャクソンと再起戦決定

 榊原:頑張ってほしいですよね。ぜひ勝ってRIZINにビッグカムバックを果たしてほしいですよ。

 ――元大関のバルト(31)については…

 榊原:芸能活動が忙しくて、あまりトレーニングする時間がない(苦笑い)。それは冗談として、次はしっかりフィニッシュまで決められるようにして、テーマを持って臨んでほしいということで。次回は秋以降を考えています。

 ――最後に、覚醒剤取締法違反(所持、使用、譲り受け)の罪で起訴された清原和博被告(48)は折に触れて格闘技参戦が浮上している

 榊原:どうなんでしょうね…。例えば、“キワモノチック”に(リングに)上げて、お互いに価値を落としてもしょうがないじゃないですか。軽く見て上がればお互い大やけどすると思うし、それは何も生み出さない。

 ――過去にもリングに上がった芸能人が“炎上”することはあった

 榊原:だからあまり…。ただ、清原選手が自分を追い込んでストイックに頑張る姿勢を見せれば、我々も心が動くかもしれない。我々の心が動くかどうかはファンの人たちの思い次第。「頑張っている清原選手をRIZINの舞台で見たいよ」っていう声が世の中から来れば我々も反応すると思います。