新格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAN―PRIX」(29日、さいたまスーパーアリーナ)で、才賀紀左衛門(26)がベテランの所英男(38)に一本負けを喫した。

 昨年9月に女優・あびる優(29)と結婚。今年5月には長女が誕生した。妻のあびるがリングサイドで熱烈応援するなか、才賀は打撃に活路を見いだそうとする。K―1で実績をつくってきたが、総合格闘技のキャリアはまだ2戦(2勝)。寝技の技術は所のほうがはるかに上だからだ。

 所も十分にわかっており、すくい投げから寝技に移行。これは才賀が驚異的な体のバネで跳ね返したが、所の執拗な足首狙いのタックルで再びグラウンドへ。才賀は裸絞め、ヒールホールドを何とかしのいだものの、サイドに回られると万事休す。アームバー(腕ひしぎ十字固め)を決められ、1R5分16秒でタップした。

 試合中、叫び声に近い声援を送っていた妻のあびるは号泣。ただ、総合3戦目の夫は高いポテンシャルを見せつけた一戦でもあった。

【才賀紀左衛門の話】


 経験の差が出た。でも寝技は思った以上にできた。次の試合は見違えるようになります。奥さんには申し訳ない。いつも支えてもらって…。次はいいとこもっと見せたい。今夜のベストバウト? 所さんとやったというのもあるけど、一番、オレが華やかだから。格闘技でメシを食っていく限りは、今後も総合(格闘技)しかないと思っている。