“爆弾”に不安なし! 新格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND―PRIX」(29、31日、さいたまスーパーアリーナ)の大みそか大会でジェロム・レ・バンナ(43)を相手に総合格闘技デビュー戦に挑む元大関把瑠都ことバルト(31)が25日、“初日白星”を堂々宣言した。懸念されていた古傷の左ヒザの不安も解消されており、元大関は強気一辺倒だ。

 この日は「RIZIN」開催直前会見が東京・港区のスカパーJSATで行われ、バルトも出席。14日から1週間、小路晃氏(41)をトレーナーに富山県内で山ごもりを敢行したことを明かした。「自然の中でスタミナを鍛えた。久しぶりにタフな練習だった」と手応えを口にした元大関は「あとは31日の雰囲気だけ。慣れずに硬くなることがなければ」と万全を強調した。

 リングでの練習のほかに、朝はなんと「階段ダッシュ」を繰り返したという。左ヒザの故障で土俵を離れることになっただけに、“爆弾”箇所に大きな負担のかかるトレーニングをこなせた意味は大きい。本人も回復具合に自信を深めた様子。カメラクルーも同行していたそうで「ヒザは悪くない。まあ、映像を見てよ」と笑みを浮かべた。

 とはいえ相手は百戦錬磨の元K―1の番長。大みそか大会の“雰囲気”も熟知しているが「僕は年齢しかイメージしていない。バンナ選手は42歳で自分は31歳。そこで勝っている。K―1ルールなら勝てないかもしれないけど、ルールが違うから」とふてぶてしさすら感じさせた。

 角界&格闘技界の先輩である元横綱曙(46)からは「がんばって」とだけ声を掛けられた。短い言葉だが、大いに勇気づけられたようだ。さらにはこの日がクリスマスだったことにちなみ「昨日から家でサンタを待っているけど…。今日来なかったら、31日の白星がプレゼントかな」とおどける余裕を見せた上で「120%の力を出す。自信満々ですよ」と言い切った。

 高田延彦統括本部長(53)も「バンナは踏み込んでからのスピードが素晴らしいし、結果は分からない。でも小路といういい参謀がいるから戦略的なものは練り込んでると思う」と鮮烈デビューに期待大。元大関の“進化”を示せるか、注目度は高まるばかりだ。