新格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND―PRIX」(29、31日、さいたまスーパーアリーナ)は11日、総合格闘技デビューする大相撲の元大関把瑠都ことホーヴェルソン・カイド(31)の対戦相手が、元“K―1の番長”ことジェロム・レ・バンナ(42)に決まったと発表した。試合は大みそかに組まれ、3分3Rの総合格闘技ルールで行われる。

 都内の高田道場で練習を公開した把瑠都は、コーチ役の元総合格闘家・小路晃氏(41)とのスパーリングを行った。小路氏がローキックを放とうとした瞬間、相撲でいう電車道に持っていく「把瑠都トレイン」は圧巻だった。さらにタックルにきた相手を怪力で持ち上げる「把瑠都クレーン」から、最後は丸太のような腕で鉄槌を振り下ろす「把瑠都ハンマー」まで惜しげもなく披露。完成度の高さをうかがわせた。

 練習を終えた把瑠都は体中から大粒の汗を滴らせながら、バンナについて「キックボクサーとして活躍しているから、自分にとってチャンスだなと思う。K―1のルールだったら勝つ可能性は少ないけど、総合ルールなら勝つ自信がある。パンチをもらう前に、私がパンチを入れます」と自信をみなぎらせた。また14日から1週間、富山県内で山ごもり合宿を行う予定だ。

「とにかく気合を入れて、やってきたことを出し切れば、いけるんじゃないか。まず勝つことだし、思い通りにいい試合ができたらいいかな」。試合当日は「バルト」のリングネームでリングに上がる。

 一方、バンナはRIZINを通じて「把瑠都は相撲のチャンピオンかもしれないが、俺はK―1のキングだ。把瑠都にはこの試合でプロの洗礼を浴びてもらう」とコメントした。