ボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(45=米国)が、9月の格闘技イベント「RIZIN」で朝倉未来(29)とエキシビションマッチで対戦する。今回のビッグカードは、なぜ14日に発表されたのか。5日後の「THE MATCH 2022」では〝キック界の神童〟那須川天心(23)がK―1のエース・武尊(30)と激突するため、考えようによっては大一番に水を差すとも取られかねないタイミングだ。

 それでもこの日の発表に踏み切ったのは、RIZINの榊原信行CEOが会見で口にした「ピークアウトするかのごとく言われることもありますが、これからも格闘技界は続くので」との思いが込められている。

 RIZIN関係者は「天心 vs 武尊を頂点にその後の格闘技界がしぼんでいくようなことにはさせない、という姿勢を示したかったんです。『格闘技は続く』というのを見せたかった」と説明する。立ち技における最高の試合が決して〝格闘技の最終回〟ではないとアピールする必要があったという。

 そんなRIZINサイドの思いに、メイウェザーも「そういう事情なら」と納得。国際ボクシング殿堂入り式典の翌日という過密スケジュールの中で、会見に遅刻せず現れた。

 RIZIN FFは「RIZIN.37」(7月31日、さいたまスーパーアリーナ)の開催も発表。頂上決戦後の格闘技界を盛り上げる。