格闘技イベント「RIZIN LANDMARK vol.2」(3月6日配信)のメインイベントに出場する平本蓮(23)が4日、オンラインインタビューに応じ、格闘界のド真ん中に立つ不退転の決意を口にした。

 今大会はKNOCK OUT―BLACKスーパーライト級王者の鈴木千裕(22)とMMA(総合格闘技)で対戦。2020年の大みそか「RIZIN」のMMA初挑戦で萩原恭平に敗退して以来、約1年3か月ぶりの試合となる。これだけ実戦から遠ざかりながら、注目度はマックス。その現象を問われると「何でなんですかね」と苦笑しつつ、こんな想像を巡らせた。

「あれじゃないですか。やっぱ今の格闘技界にみんな飽きてきた…じゃないですけど、すごくつまらないというか。たぶんオレが今後、活躍しているところを見たいっていう人がすごい多いのかなと思う」

 一昨年前の大みそか敗戦後、米国へ飛んでMMA修行に励んできた。1年間も試合から離れ、血のにじむような努力を続けてきたが、不思議と高揚感は増していた。「オレが強くなったらこの世界が変わるって自分自身もわかっていた。だから努力するのが楽しかったんですよ。ついにオレが真ん中に立つ日が来たんじゃないか」。復帰戦の2日前、すでに自信がみなぎっている。

 このインタビューの約1時間前、対戦相手の鈴木千は「殴り合うんじゃないですかね」と展開を想定。さらに「相手の顔にパンチを当てるだけ」「後退しないでどんどん前に出て戦う」「1ラウンドKOでいきます」と〝宣戦布告〟していた。その言葉を聞いた平本は「僕も1ラウンドから倒していきます」と即答。仕留めるイメージも明確に見えている。

「どんな相手でも、必ずこの状態に陥るだろうっていう自分の戦い方がある。練習通りの自分を出せればまず間違いなく負けるはずがない。昔から本番に強いので、一番強い自分でいけるのかなっていう感じです」

 体重調整も抜かりない。常に節制してきたため減量幅は小さいが「3月6日は今までで一番いい動きが見せられる」と万全だ。平本は「マックスでパワーを出せる体重をいろいろ考えて1年間、体を作ってきた。体脂肪率は今までで一番少なく、筋肉量はすごい維持できている。当日はとんでもないパワーで試合ができるんじゃないかな」と見据えている。

 野望は果てしない。この試合をステップにし、狙うは「頂点」だ。

「俺の試合は面白いから、今後も外れないと思う。本当にすごい大きな冒険を見せられるんじゃないかな。UFCでチャンピオンになれる日本人スター選手が平本蓮なんじゃないか」

 そう言って格闘界のド真ん中に立つ自分の姿を妄想。今からワクワクが止まらないようだ。