格闘技イベント「RIZIN.29」(27日、丸善インテックアリーナ大阪)に出場する〝キック界のドン・ファン〟こと皇治(32)が、開催される「キックワンナイトトーナメント」での優勝を堂々宣言。予告通りベルトを奪ったあかつきには、悲願の甲子園球場大会を実現させる構えだ。

 自ら開催を提案したトーナメントに臨む皇治は、25日にオンラインで行われた会見に出席。「あとはやるだけなんで。自分は楽勝で勝つつもりなんですけどね。必ず勝って優勝するって決めていることなんで」と自信たっぷりに話した。

 さらに翌日に計量を控えているにもかかわらず、目の前に置かれた大会スポンサーのミネラルウオーターをグビリと飲んで「メチャクチャおいしいじゃないですか」と笑顔。「減量なんか楽勝ですよ。すぐっすよ。久々に自分の階級なんで楽勝です」と余裕を見せるや「初めて競技者として結果とベルトが欲しいと思ったんです。お金で買えないので燃えています。死ぬ気で取りにいきますよ」と力強く誓った。

 優勝の先に見据えるものがある。「考えてますし、リングの上から言おうと思います」と意味深に口にしたその一つが、かねて希望するプロ野球・阪神の本拠地、甲子園球場での試合だ。RIZIN関係者は「『優勝したら、次は甲子園で大会開催を目指したいんですよ』と言っていました」と明かす。

 大阪出身の皇治にとって〝聖地〟での試合は夢であり、同関係者は「甲子園大会は格闘技界にとっても悲願と言えるでしょう。これまでさまざまな球場で格闘技の試合が行われてきましたが、甲子園で行われたことはありませんし」と続けた。実際に優勝して甲子園大会開催をぶち上げれば、RIZINサイドも実現に向けて動く見込みだ。

 今大会も1000人を超える大応援団が会場を訪れる予定。戦前から話題を振りまいてきた男が、大会当日も主役の座を奪う。