格闘技イベント「RIZIN.28」(13日、東京ドーム)で、ボンサイ柔術のホベルト・サトシ・ソウザ(31=ブラジル)が、戦場帰りのトフィック・ムサエフ(31=アゼルバイジャン)を秒殺し、初代ライト級王者となった。

 相手のムサエフは祖国の紛争に兵士として参加していたこともあり、2019年大みそか以来の参戦。だが、同年の同級GP覇者となった強豪だけに、下馬評ではソウザ不利とみる予想も少なくなかった。

 そんな相手に序盤から激しく攻め立て、テークダウンを狙う。一度は防がれ、逆にムサエフに上を取られる展開となったが、不利な体勢から三角絞めを敢行。これが決まり1ラウンド(R)1分12秒で勝利した。

 試合後はリング上で「本当にうれしい。私の家族や神様をいつも信じていた。日本、約束果たせたよ」と絶叫し、喜びを爆発。そしてボンサイ柔術の創始者で、その教えを受けた師匠でもある父・アジウソン氏へ「お父さん、できたよ。ちょっと時間かかったけど。本当にありがとう」と感謝の言葉を述べた。