格闘技イベント「RIZIN.28」(13日、東京ドーム)に出陣する優勝候補の井上直樹(23)が、超自然体で大物ぶりを発揮しそうだ。

 井上はバンタム級トーナメント1回戦で石渡伸太郎(36)と激突する。3日にはオンラインで公開練習を行い、鋭いワンツーからミドルのコンビネーション、さらには破壊力抜群の高速バックスピンキックを披露して絶好調を印象づけた。

 2017年には日本人史上最年少となる19歳で米UFCと契約。2戦(1勝1敗)を経験して米CFFCを経た後、20年2月からRIZIN参戦。以降は3戦全勝と圧巻の存在感を見せつけている。

 会見では笑顔を絶やさず、率直かつひょうひょうとした態度で大物ぶりを見せつけた井上は、ドームの大舞台についても「(大会場は)さいたまSAでもやっていますし、東京ドームでやるんだなあ、という気持ち。プレッシャーは…あります」と、重圧などみじんも感じさせない口調で語った。

 対戦相手の石渡はキャリア15年を誇る日本バンタム級の代表選手。井上は「打撃でも寝技でも力のある選手」と警戒心と強めながらも「僕も成長している。ふだん通りに、自分のやることをやるだけです」と、どこまでも自然体での勝利を誓った。

「勝てば次も強い選手とやりたい」と、大言壮語することもなく、素直に大舞台での活躍を宣言した井上。現在の実力に加え、世界の舞台でつちかった勝負度胸が発揮されれば、驚異の無敗街道はまだまだ続きそうだ。