【コロナに負けるな!有名人の緊急事態宣言】新型コロナウイルス禍はいまだにスポーツ界に影響を及ぼし続けている。21日には大阪、京都、兵庫で緊急事態宣言が解除されたものの、首都圏4都県と北海道は継続となった。そんな中でも格闘家たちはイベント再開の日を信じ、拳を磨き続けている。格闘技イベント「RIZIN」で2017年の女子スーパーアトム級トーナメントを制した浅倉カンナ(22)もその一人だ。コロナ禍で完全復活を目指す元女王は今、何を思うのか――。

 東スポ読者の皆さん、お久しぶりです! 新型コロナウイルスに関して、私には詳しいことは分かりません。でも、予想以上のことになってしまっているとは思います。今はその中で、最大限工夫して気をつけて、できる限りの練習をしている状況です。

 一応、所属のパラエストラ松戸(千葉)でも練習ができるんです。体調が少しでも悪い人は入れないし、掃除も除菌もしっかりして、窓を全開にして。ただ、普段より集まりは悪いので、練習量は落ちています。

 実は私も、最初は怖くて行ってなかったんです。だけど、5月の頭くらいから「このままじゃ弱くなっちゃうんじゃないか」っていう不安が出て、ジムに行くようにしました。私にとって一番怖いのは、何よりも弱くなることなんだなって改めて気づかされました。

 ウエートトレーニングは、通っていたジムが休みになっているので、代わりに実家の庭でやっています。うちの実家って、庭がジムみたいになっているんですよ。昔、お父さんが作ったんです(笑い)。私が本格的に使っていたのは7~8年前までだったんですけど、まさかまたこんなに使うことになるとは…。しっかりメンテナンスしてくれていたお父さんに感謝しないといけないですね。そういう意味では、私は他の選手より恵まれているのかもしれません。

 とにかく今は「早く試合をしたい」っていうのが本音です。試合前の感覚って、その時は怖くて嫌なんですけど、ないと物足りないってよく分かりました。

 試合前はいつも悪夢を見るんですけど、最近は格闘技の夢ばっかり見ます。格闘家の人たちがたくさん出てきたり。この間は(地下アイドル「仮面女子」の格闘家)川村虹花ちゃんが出てきました。

 自粛期間のお勧めの過ごし方ですか? スケボーはどうですかね。私も「やれたらかっこいいかな」って思って3月から始めたんですけど、すっかりはまってしまいました。今もよく、人がいない場所で滑っています。ずっと家にいると気持ち的にまいっちゃったりするので、一日一回はマスクを着けて外に出て、太陽を浴びたほうがいいと思います。スケボーじゃなくてもいいので(笑い)。

 今の状態が収まったら、RIZINスーパーアトム級の王座を目標に頑張っていくつもりです。もともと今年イメージしていたのはベルト挑戦だったので、それは変わりません。目指すは(現王者)ハム・ソヒ選手(33=韓国)。こういう状況なんでどうなるか分かりませんけど、今年中にたどり着きたい。そのためにも、今の間にどれだけやれるかが大事だと思います。先が見えないので不安もたくさんですが、しっかり準備はしておきたいです。

 東スポ読者のみなさんには、私の次の試合を楽しみにしてもらえたらうれしいです。どうか皆さん、暗い気持ちにならず、待っていてください!

☆あさくら・かんな 1997年10月12日生まれ。千葉・柏市出身。レスリングをバックボーンに持ち、2014年10月4日の格闘技イベント「VTJ」でプロデビュー。RIZINには16年12月から参戦し、17年大みそかの女子スーパーアトム級トーナメント決勝でRENAを破り優勝。18年大みそかにはRIZIN女子スーパーアトム級初代王者の座をかけて浜崎朱加と対戦するも、無念の一本負け。現在2連勝と再び勢いに乗りつつある。戦績は20戦16勝4敗。158センチ、49キロ。