格闘技イベント「RIZIN.16」(6月2日、神戸ワールド記念ホール)に臨むRIZIN女子スーパーアトム級トーナメント覇者・浅倉カンナ(21)が、元レスリング世界女王の山本美憂(44)との初対決に燃えている。その原動力になっているのが、千葉・松戸を“ジョシカクの聖地”にすることだ。

 美憂との対戦を控えた浅倉は「小さい時から映像で見て知っているんで『すごい人』という印象です。そんな人と試合ができるっていうのが信じられないっていうか、不思議な感覚です。(美憂は)子供もいるし、頑張らないといけないことがたくさんある中でリングに上がっていることは本当に尊敬しています」と率直な胸中を語った。

 リスペクトの対象だからこそ、全力で仕留めにかかる。試合のカギと見るのがグラウンドでの攻防だ。そこで今月上旬にはGRABAKAを主宰する「寝技世界一」こと菊田早苗(47)のもとを訪れ、指導を受けた。「いろいろ教えていただきました。肩固めとか。菊田さんに教わった技で勝ちたいですよね」

 この他にも、試合に向けたアプローチに変化があった。以前は体重が近い女子の練習相手を求め、積極的に出稽古を行った。ところが美憂戦に向けた対策で、自ら出向いたのは菊田と「DEEP JEWELS」前アトム級王者・黒部三奈(42)だけだ。

 その理由を「幸せなことに、最近は女子の選手が結構(所属のパラエストラ松戸に)来てくれるようになったからです」と説明。浅倉とのスパーリングを目的に、女子格闘家が松戸に集まりつつあるという。

「もっと女子の選手が集まるようにしたいんです。浜崎(朱加)さんのAACCが東京ではそうなっているので、千葉はパラエストラを女子格闘家が集まる場所にしたい」との目標を持つからこそ、美憂戦で自身の“価値”を高める必要があると感じている。「今回も勝ちます!」。注目の女王対決へ気合十分だ。