【RIZIN】那須川がパッキャオの刺客撃破 快勝呼んだ「さんまの教え」

2019年04月22日 16時30分

那須川はアクロバチックな動きでビアグタン(右)に襲い掛かった

 進化はまだまだ止まらない。格闘技イベント「RIZIN.15」(21日、横浜アリーナ)で“キック界の神童”那須川天心(20)が、ボクシングのWBA世界ウエルター級王者で6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(40=フィリピン)が推薦するフリッツ・ビアグタン(23=同)に3R1分24秒、TKO勝ちした。フィリピンの英雄を圧倒する快進撃を後押ししたのは“日本お笑い界の英雄”の存在だった。

 那須川VSビアグタンの試合前には「RIZIN FF」と「プロモーションに関する契約」を結んだパッキャオが登場。リングに上がり「榊原信行実行委員長、フィリピンの若い選手、ビアグタンにチャンスを与えていただきありがとうございます」とあいさつし、リングサイドの放送席に陣取った。

「(パッキャオに)キックボクシングが面白いと思わせたい」と戦前に話していた那須川はまさに有言実行だった。相手の攻撃をかわしつつ、飛びヒザ蹴りや前蹴りをヒットさせる。これでパッキャオを「天心サン、グッド!」と驚かせた。

 最終3Rで一気にギアを上げた。2度のダウンを奪って勝利するや「(パッキャオが見ていて)少し固くなって緊張もしたけど、KOを見せることができてうれしいです」と会心の笑みを浮かべた。さらに「試合中、ゲームみたいに5個くらいコマンドが浮かんできて、その中から選んで戦っている感じでした」と神がかった言葉を続けた。

 昨年大みそかにはボクシングの元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビション戦を行い、一気にテレビでの露出も増えた。多くのお笑い界の重鎮とも遭遇したが、中でも印象に残ったのは63歳にしてお笑い界のトップに君臨する明石家さんまだった。

「すごく刺激を受けました。瞬時に回答を導き出すスピードは、正直(格闘技と)通じる部分がありますよね。自分っていうものを強く持つことの重要さというか、自分の強さを信じることが大切だと思いました。あとは常にアンテナを張ることが大切なんだと、強く実感しました」

 なお榊原委員長によると、この試合を見て上機嫌になったパッキャオは「俺もMMAをやってもいい」と“パックマンジョーク”を置き土産に22日未明発の航空機に乗るため会場を後にしたという。「笑いながら冗談半分ですよ」と同委員長は話すが、「那須川」の名が世界的スーパースターの心に刻まれたのは確かだ。