【RISE】キック界の神童・那須川天心が明かした次なる野望

2019年03月08日 16時30分

大好きなアニメ「ドラゴンボール」のかめはめ波ポーズを披露する那須川

 立ち技打撃格闘技イベント・RISEの世界トーナメント「RISE WORLD SERIES 2019」1回戦(10日、東京・大田区総合体育館)でフェデリコ・ローマ(33=アルゼンチン)と対戦する那須川天心(20)が7日、本紙インタビューで今後の展望を語った。昨年大みそかのボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(42=米国)との一戦で世界的知名度を高めた“キック界の神童”が、次なる目標に定めたのは――。

【メイウェザー戦VTR】昨年大みそかの「RIZIN.14」で実現した那須川とメイウェザーのスペシャルエキシビションマッチ(3分3Rのボクシングルール)は、世界中から注目を集めた。前日計量での体重差は4.6キロ(メイウェザー66.7キロ、那須川62.1キロ)。リング上で対峙すると2人の体格差は明らかで、試合立ち上がりに軽くいなしたメイウェザーは、那須川に左を打ち込まれてスイッチが入った。左のフックで最初のダウンを奪い、右のボディーとフックの連打で尻もちをつかせ2度目のダウン。最後はワンツーでトドメを刺し、1R2分19秒、TKOでメイウェザーが勝利した。

 ――試合が迫った

 那須川 今はもう最終調整。体もゆっくり動かしてという段階ですね。相手のイメージも、もう完全にできています。

 ――以前から熱望していた世界トーナメントが実現した

 那須川 今年1発目の試合ですしね。トーナメント1回戦だし、強いところをもう一度お見せしたいと思います。もちろんKOします。

 ――当日はK―1も、さいたまスーパーアリーナ大会を行う

 那須川 いろいろな大会がかぶっていますけど、圧倒的に目立とうかなと。意識は特にないですけど(話題となるのは)格闘技が盛り上がっている証拠かなって思いますし。ただ僕としては…。

 ――なんでしょう

 那須川「RISE」とか「RIZIN」「KNOCK OUT」とかいろいろ出てきましたけど「どの団体が最強」とか「どの団体が一番」とかではなくて、キックボクシングという競技の中での1位を目指したいですね。そのための今回のトーナメントですから。それだけの価値があるトーナメントだと思います。

 ――メイウェザー戦後、初めての試合になる

 那須川 あの試合で初めて自分を見た人も多いと思うんで、そういう人たちに本来のキックボクシングをやっている自分の姿を見せたいですね。

 ――あの試合での課題や練習への変化は

 那須川 変えるものは一つもないですね。でも(ボクシングの練習で)技術的に新たなものを知ることはできました。ステップとかパンチの打ち方、間合いだったり。

 ――試合後は、元UFC王者で2017年8月にメイウェザーとも戦った格闘家コナー・マクレガー(30=アイルランド)ら複数の海外の選手からSNSを通じて対戦を要求された

 那須川 うれしかったですね。日本人でそこまで知られてる選手がいるかって話ですから。あ、それで言うと、すっごいうれしいことがあって。自分が好きなスニーカーがあるんですけど、それをつくった人にインスタグラムでフォローされてたんですよ。

 ――外国人の方か

 那須川 はい。ショーン・ウェザースプーンっていうんですけど。うれしくてメッセージ送ったら「俺は君のファンだ」って返信来て。さすがにマジかよ!って思ってうれしかったなあ。やる気もみなぎりましたね。

 ――メイウェザー戦では体重差などで否定的な意見もあったが

 那須川 いろんな意見はあるわけです。でもその中で、自分に少しでも希望を持ってくれた人がいてうれしかったです。自分もその可能性にかけたわけですし。誰もできないことだったと思う。自分の中でも誇れることだと思います。何ていうか、挑戦していかないとつまらないですよね。

 ――トーナメントの先に見据える「挑戦」は

 那須川 海外ですね。トーナメントで優勝したら、次は世界で試合がしたいです!

 昨年大みそかのメイウェザー戦後、那須川はメディアでの露出が急増した。日本テレビ系「ダウンタウンDX」など人気番組にも多数出演。試合直前となってからは取材やテレビ出演を控えているが、那須川は「ここ1か月で完全に休みだったのは先週の日曜日だけでした」と明かす。

 人気者ゆえの“うれしい悲鳴”。それでも「(練習に)影響することはないですね。自分にとってはテレビ出演はいい休息になってるんで。楽しいんで、リラックスできるんです」と笑みを浮かべ、練習とメディア露出のバランスについても「メッチャ、うまくできてると思います」と語った。

 RISE世界トーナメント1回戦を突破すれば、準決勝(7月21日、エディオンアリーナ大阪)、決勝(9月16日、千葉・幕張メッセイベントホール)と駒を進める。今後もリング内外での幅広い活躍で注目を集めそうだ。

 なすかわ・てんしん 1998年8月18日生まれ、千葉県出身。5歳から空手を始め、2014年7月にキックボクサーとしてプロデビュー。17年には「RIZIN KICKワンナイトトーナメント」で優勝。RISE世界フェザー級王座を保持している。戦績はキックボクシングルールで28戦28勝(21KO)、総合格闘技ルールで4戦4勝(2KO)、ミックスルール1戦1勝(1KO)。デビューから33連勝を記録(メイウェザー戦はエキシビションのため記録されず)。