格闘技イベント「RIZIN.14」(31日、さいたまスーパーアリーナ)でダリオン・コールドウェル(31=米国)と初代バンタム級王者決定戦を戦うエース・堀口恭司(28)が28日、都内のジムで練習を公開した。

 約10日前に拠点の米国から帰国した堀口は、時差ボケもなく状態バッチリ。1分間のシャドーでは身長が165センチの自身よりも約13センチ高いコールドウェルを意識したパンチやハイキックを披露して順調な仕上がりぶりをアピールする。「他団体のチャンピオンが来るっていうことでうれしい。盛り上げたいので、しっかりKOしたいと思います」と話した。

 米国でUFCに次ぐ団体の王者と、日本最大級のMMAイベントのエースが太平洋も垣根も飛び越え、RIZIN初代バンタム級王者を決める。堀口が元UFCトップファイターということもあり米国での注目度も高く、極端にハイレベルで厳しい戦いになることが予想される。

 しかし「日本の総合格闘技を盛り上げる」を目標にUFCを離れた堀口にとってはチャンスでしかない。午前中の「平成最後のやれんのか!」第1試合で地下アイドル(川村虹花=仮面女子)が戦い、「RIZIN.14」のメインで「フロイド・メイウェザーVS那須川天心」のエキシビション戦が行われる“なんでもありな一日”の中、質の高いMMAを展開すれば、これ以上ないジャンルそのもののアピールになるからだ。

 メイウェザーVS那須川戦について「エキシビションなんで、どんな試合になるかなっていう興味があります」と話すとこう続けた。

「MMAの面白さを伝えたい? そうですね。高いレベルの戦いを見せたい。それで(MMAが)盛り上がれば。相手も強いので、いろんな自分の攻撃に対応してくると思うんですよ。それこそ今までの自分の相手をした選手が対応してこなかった攻撃にも。そういう高度な技術も見てほしい」

 メイウェザーを“踏み台”にしてMMAの面白さを世間に伝えることができるのか。エースの真価が問われる。