“火の玉ボーイ”改め“火の玉おじさん”こと五味隆典(39)が、中年の星として主役奪還の決意を語った。8日、格闘技イベント「RIZIN.11」(7月29日、さいたまスーパーアリーナ)のカード発表会見に出席。シュートボクシングの絶対王者アンディ・サワー(35)とMMA(総合格闘技)ルールで対戦することが発表された。

 髙田延彦統括本部長(56)から「“火の玉おじさん”として、体力と気力が続く限り戦う姿を見せてほしい」と、“愛称変更”及び長期にわたる現役続行を求められる一幕も。これに五味は苦笑いしつつ「火だるまにならないように頑張ります。今年は3連勝で終わりたい」と応じた。

 2014年4月に白星を挙げてから勝ち星に恵まれず、引退をにおわせる発言も多かったが、それを180度転換した形だ。なぜか。五味は「この階級にはエースがいないでしょ。俺にはやっぱり運があるなって思うんですよ」とニヤリ。

 昨年大みそかに敗れはしたものの、新エース・矢地祐介(28)と激闘を繰り広げて健在ぶりを見せつけたことが闘志復活につながった。「最近30~40代の人に声をかけられるんです。『若いヤツに道を譲る必要ないですよ』って。それ聞いて『それもそうだな』と。若いヤツらもうかうかしてたらオレが(主役の座を)取っちゃうよって」

 ジム移転の完了や練習の充実など様々な要素が合致して、闘争心に再び着火。「波に乗っていた時期の感覚を取り戻すチャンスだと思う」と30代最後の戦いからの再出発を誓った。