これもジョシカク人気の証しか。格闘技イベント「RIZIN」の榊原信行実行委員長(54)は11日、女子の新王座を設立する方針を明らかにした。6日の「RIZIN.10」(福岡)で浮上した女子スーパーアトム級トーナメント覇者の浅倉カンナ(20)と“シュートボクシングの絶対女王”RENA(26)によるリマッチの早期実現を約束し、勝者を「初代女子スーパーアトム級王者」に認定する。

 2人は昨年大みそかの女子スーパーアトム級トーナメント決勝で激突し、浅倉が勝って優勝した。リベンジに燃えるRENAが動いたのが6日の福岡大会。浅倉がメリッサ・カラジャニス(30=カナダ)に判定勝ちした直後にリングに上がり「リマッチを実現させてください」と直訴したのだ。ところが浅倉は「RENAさんは(今年になって)MMA(総合格闘技)で試合をしていなくて…。正直どうかなと」とあいまいな言葉で回答を避けている状況だ。

 ファンの間でも物議を醸したやりとりだが、榊原委員長の見解は厳しかった。「浅倉が王者らしくない。ヴァンダレイ・シウバなら『このリングは私の場所。入ってくるな』と一蹴したでしょう。王者なんだからRENA相手でもそれくらい言っていい。『私とやりたいならMMAを1試合やって、勝ってから来い』とハッキリ言ってもよかったわけだし。試合は夏に組もうと思います」

 浅倉の意思に関係なく「RIZIN.11」(7月29日、さいたまスーパーアリーナ)か「RIZIN.12」(8月12日、愛知県体育館)でマッチメークすることを決めた。しかも注目の一戦に付加価値がつきそうだ。「トーナメントとは別にベルトを懸けたタイトル戦があってもいい。女子のベルトを新設して、そういう(王座決定戦にする)ことも考えている」と明らかにした。

 浅倉が持つベルトはあくまでもトーナメント優勝の副賞で、負けてもタイトル移動はない。これを機にRIZIN初となる王座が設立されることになりそうだ。いよいよ再激突まで待ったなし。浅倉が再び勝利して女王の座を揺るぎないものとするか、RENAが意地を見せるのか――女子最強の座をめぐる争いは注目を集めそうだ。