キックボクシングイベント「KNOCK OUT」のビッグマッチ「K.O CLIMAX 2019」(18日、東京・大田区総合体育館)で開催される「KING OF KNOCK OUT 初代スーパーバンタム級王座決定ワンデートーナメント」に臨む“反逆のアンダードッグ”こと大野貴志(29)が大番狂わせを誓った。強敵相手に魂の削り合いを仕掛け、ベルト取りを狙う。

 ——1回戦は強豪の江幡塁(28)が相手だ

 大野:昔から知ってますし、55キロのトップ戦線にいる選手。一回やりたいと思っていたのでうれしいけど、それだけではなく勝ちに行く。自分の動きができれば。

 ——勝てば一日2試合になる。余力を残しておきたいが

 大野:欲を言えばそうだけど、余力を残して勝てるほど楽ではない。試合のイメージ? うまく無駄にもらわずに、自分の攻撃を当てていきたいですけど、そこまでできる相手ではない。削り合いになると思います。仮に負けたとしても、ただでは決勝まで行かせないですから。

 ——アピールポイントは

 大野:一瞬でも行けると、隙があれば確実に仕留めに行きます。それが自分ですし。距離を取って見るような試合は絶対しない。お客さんが「いけ」と思っている時にいくのがプロの役目。その時、こっちはつらいんですけどね。そこで行けるのがトップ選手。

 ——決勝の相手は小笠原瑛作(23)とミケール・フェルナンデス(27=スペイン)、どちらがいいか

 大野:小笠原選手にリベンジしたい。一回、負けているのもありますし、日本で開催するので日本人対決の方がお客さんも喜ぶ。自信? 負けた時とは練習内容や環境も違うので、拳を交えた時に以前との違いを感じてもらえれば。

 ——下馬評では分が悪い

 大野:全然構わない。僕が勝った方が、見てるお客さんは面白いですよね。9対1とかで負けると思われててもゼロじゃなければいいです(笑い)。「俺が負けると思ってたでしょ?」ってお客さんに言いたいですね。

 ——特別な練習は

 大野:いつも通りの練習をしています。この試合だからとか、あの試合だからとかはない。負けていい試合なんて一つもない。

 ——戴冠後は

 大野:もうちょっと稼げるようになりたいですね。スポンサーついたりとか。キックを続けるだけの環境にいられるようになったら、やっと一流かな。あとは身内に死ぬほど酒と飯をおごってもらって。趣味が釣りなんですけど、リールが欲しいですね。練習なしでタイに遊びにも行きたい。

 ——「KNOCK OUT」でやりたいことは

 大野:オファーを頂けるのであれば、僕が出る以上は盛り上げていきたい。自分目当てに一人でも多くのお客さんに来ていただけるように頑張っていきたい。

 ——ファンにメッセージを

 大野:自分の全てを懸けて戦います。大穴かもしれないけど、自分を応援してくれているファンの人には最高の勝利を見せたいと思っているのでぜひ応援してください。

 ☆おおの・たかし=1990年3月5日、埼玉・新座市出身。士道館新座ジム所属。2009年5月デビューし、WMC日本スーパーバンタム級王王座や、第3代Bigbangスーパーバンタム級王座、第17代MA日本バンタム級王座を獲得。身長166センチ。通算戦績は39戦26勝(14KO)12敗1分け。