IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ(30日、東京・有明コロシアム)は、王者・八重樫東(33=大橋)が同級8位サマートレック・ゴーキャットジム(32=タイ)を12R2分13秒、TKOで下し、2度目の防衛に成功した。

 昨年12月に同王座を獲得し、3階級制覇を達成。V2戦は今年5月の初防衛戦から7か月ぶりのリングとなったが、八重樫は序盤は足を使って距離を取り、慎重に試合を進める。相手が積極的に手を出してきても、無理には打ち合わなかった。

 相手はキックボクシングのムエタイ出身。2014年9月のWBC世界ライト級戦では王者(当時)の井上尚弥(23=大橋)に11R・TKO負けを喫したが、その後は14連勝中と調子を上げている。

 八重樫は6Rから前に出始め、7Rは接近戦でアッパーを連打。8Rには相手をロープ際に追い詰め、ワンツーで猛攻を浴びせた。その後もペースを握り、11R終盤に猛ラッシュ。最終12Rはボディーの連打から一気にパンチを浴びせて相手をコーナーに追い詰めた。サマートレックが棒立ちになったところで、レフェリーが試合を止めた。

 試合中は3人の子供たちから「お父ちゃん、頑張って!」と熱烈な声援を浴びた八重樫は「うれしいです。まだまだ未熟ですが、来年も引き続き応援してください」と話し笑顔を浮かべた。

 八重樫東の話「(相手を)のみ込もうと思えばのみ込めた感じだったけれど、もう少し違う形にしたかった。動けたことは動けたが、単調になった。(子供の声援は)すごい声が通ってました(苦笑い)。ケガはないので、すぐに練習して次(V3戦)を目指します。それと、こんな形(の勝利)だけど、内山(高志)先輩に少しはつなげられたかなと。ジムは違うけれど(拓大の)先輩なんで。内山先輩は明日、やってくれると思います」