立ち技打撃格闘技イベント「RISE」の年間最大興行「RISE ELDORADO 2022」(2日、東京・国立代々木競技場第一体育館)で、〝キック界の神童〟こと那須川天心(23)が風音(23)に判定2―0で〝卒業マッチ〟に勝利した。父の弘幸氏も敵陣営につく中、接戦となった打ち合いを制した。試合後のコメントは以下の通り。

 ――今の心境は

 那須川 試合内容的には全然満足してないのもありますし、初めて自分からムキになって試合をしたというか。気持ちで戦うっていうのを初めてしたかなって思いました。めっちゃ力んだッスよね。状況が状況だし、相手も当てだし。

 ――相手の風音について

 那須川 風音は前に出てくる選手なのでそれに応えるというか。それが自分の中でかみ合わなかったというのはあります。強かったですよ。前に出る気持ちとか、思いのこもったパンチみたいな。気迫ですね。良かったです。

 ――敵のセコンドに父の弘幸会長がついていたが

 那須川 いつも自分の近くにいる声が相手だったので、なかなか新鮮だったというか、変な感じでした。めっちゃ戦いづらかったです。見慣れた顔が相手サイドに全員いるし。

 ――試合後に弘幸会長から言われたのは

 那須川「まだ気合入れてやんないとダメだぞ」みたいな話はしましたね。

 ――減量が普段よりもキツそうに見えた

 那須川 減量はなるべく筋肉を落とさないようにしていて。6月(19日に武尊と)の試合があるので、そこは意識していました。なるべく次の試合の体重にあったように筋肉を落とさないように、水抜きをするのは気を付けました。

 ――相手陣営に研究されていることは感じたか

 那須川 研究しているっていうのはずっとありました。

 ――ダメージは

 那須川 僕のダメージはなかったです。いつも以上に被弾はしましたけど、効いたとかは1個もなかったです。

 ――セコンドに朝倉未来がついた

 那須川 未来さんは「もっと蹴った方がいいよ」と言ってくれて、的確で心強かったです。試合前とかに、相手の分析とかもしてくれたし。弱点とかも研究してくれたんで心強かったです。

 ――武尊戦のセコンドも朝倉未来なのか

 那須川 (弘幸)会長にやってもらいます。今回は敵でしたけど、仲間なので。また、気合入れてやろうと思います。

 ――弘幸会長が一度敵に回ったことで得るものもありそうか

 那須川 (この試合まで)僕の弱点を探そうという視点で練習をやってこなかったと思うので。(今回初めて)そういう視点で見て次に向けての、いいものを手に入れられたかなとは思っています。

 ――試合後の「こんな試合をしているようじゃ(6月に)勝てない」との言葉が衝撃的だった

 那須川 気持ちで揺さぶられているようじゃ、そういう世界で勝てる試合じゃないと思うんで。意識を張るというか、揺さぶられない試合をしたい。

 ――6月の東京ドーム大会に向けて、参戦をアピールする選手が多く現れている

 那須川 これはいいことなのかと思うんですけど、全てがいいかと思うとわからないですね。対抗戦っていうのじゃないと思うんですよね…。

 ――那須川選手的には今回はあくまでも個と個の戦いであると

 那須川 そういう感じはあります。