WBA世界ライトフライ級王座決定戦(18日、神戸ポートピアホテル)で、同級2位・小西伶弥(24=真正)は同級1位カルロス・カニサレス(25=ベネズエラ)に0―3の判定で敗れ、王座獲得はならなかった。

 終盤はいずれもジャッジの判断が難しそうなラウンドが続き、試合は終了。採点が読み上げられ、どちらが勝ったか告げられないまま「ニュー・チャンピオン!」とコールされると会場は沸いた。しかし、その後に続いたのはカニサレスの名前だった。

 2016年大みそかに現IBF・WBA統一王者の田口良一(31=ワタナベ)に挑戦し、引き分けた実績のあるカニサレスが立ち上がりは手数で圧倒。3ラウンドには右ストレートでダウンを奪い、その後も連打を浴びせ、もはやレフェリーストップは時間の問題かに見えた。

 だが、4ラウンドからは小西が形勢逆転。強烈な左ボディーにカニサレスの顔がゆがんだ。ただしダウンは一度も奪えず、ラウンドを取るまでの決定的な有効打がなかった。

 一方のカニサレスは明らかにスタミナ切れとなりながらも、細かいパンチを当ててポイントを取るボクシングに専念。この差が勝敗を分けた。

 幼少期には空手を習い、高校時代には陸上部だった小西は、元3階級制覇王者の長谷川穂積氏(37)に憧れて真正ジムに入門。2014年には全日本新人王のタイトルを獲得し、昨年4月には日本ミニマム級王者に。

 同王座を2度防衛後、減量苦を解消するためLフライ級に転向し、今回の世界初挑戦となったが、残念な結果に終わってしまった。