新生K―1「K―1 WORLD GP 2016」(11月3日、国立代々木競技場第二体育館)の初代フェザー級王座決定トーナメントに出場する小澤海斗(23)が17日、都内の小比類巻道場で公開練習を行った。

 小澤は師匠の小比類巻貴之(38)を相手にミット打ちを披露。順調な仕上がりを見せ「準備万端。誰でもかかってこい」と胸を張った。高校卒業後、福島・会津若松市から単身上京し、そのまま小比類巻道場に押しかけ入門。5年間、小比類巻に師事してきた。師弟が初めて出会ったのは小澤が幼少期のころだった。

 空手を習っていた小澤は、地元で開催されたイベントで当時K―1MAXで活躍していた小比類巻から指導を受け「大人になったらウチにおいで」と声を掛けられたという。普通なら社交辞令と受け取るだろう。ところが高校卒業と同時に「小澤はそれを信じて本当にカバン一つで道場に来てしまった」(K―1関係者)。一番驚いたのは来られた小比類巻だと思うが…。

 その後、師匠の厳しい指導で才能が開花。2月には神戸翔太との王座決定戦を制してKrush58キロ級王者に輝いた。小澤は「会長は親身になって選手のことを考えてくれる。会長のために世界を取りたい」と断言。K―1MAX日本代表決定トーナメントを3度制覇した小比類巻からは、過酷なトーナメントを乗り切るための秘策も伝授されたという。初代王者となり“小比類巻2世”へ飛躍するつもりだ。