4年に1回開催される新極真会の全世界空手道選手権最終日(1日、東京体育館)女子の部で、出場選手中最年少の南原朱里(16=筑豊高2年)が初出場で準優勝の快挙を成し遂げた。

 決勝では全欧州大会重量級で3連覇を果たしているゼッケン1のチェンゲ・ジェペシ(26=ハンガリー)に敗れたが、新極真会の緑健児代表(53)が「びっくりした」と驚く快進撃。強さとキュートなルックスを兼ね備える新星が誕生した。

 父や兄の影響で小学校1年から空手を始め、頭角を現した。現在も日曜以外は練習に打ち込み、青春のすべてを空手にささげている。2020年東京五輪には寸止めの伝統空手(ノーコンタクト)が追加種目として採用されることが有力となっているが「ずっとフルコンタクトでやりたい」と目もくれず。ドス黒く腫らした両拳を見つめ、直接打撃制で世界一を目指すことを宣言した。

 あと一歩で頂点を逃し「負けたことが悔しい」と喜び半分だったが、試合後に憧れの長渕剛(59)と握手を交わし、感激。「長渕さん大好き。(8月の富士山麓)オールナイトも行きました。格好いいです。『よく頑張ったね』って言われてうれしかった」と16歳らしからぬ“長渕愛”をアピールした。

 緑代表は「もっともっと強くなる」と今後に期待。スーパー女子高生が新極真会を引っ張る存在になりそうだ。