レスリング女王の吉田沙保里(33=ALSOK)が9日、愛知県の至学館大学でフルコンタクト空手「新極真会」の世界大会日本代表選手と合同トレを行った。

 新極真会のミット打ちや組み手を歓声を上げながら見入っていたが、“霊長類最強女子”の血が騒いだのか、自らミット打ちを志願。吉田が中段、下段と蹴りを入れるたびに快音が道場に響きわたった。

「いい当たりしてたでしょ?」と自画自賛する吉田に、新極真会・緑健児代表(53)も「さすがはメダリスト。打撃でも世界を狙える」と絶賛。「うちの選手たちも大変刺激になった」と満足げだった。

 練習を終えた吉田は「今日は初めて空手を体験してみて、見ていると怖かったが、実際は楽しくストレス発散にもなったし、違うジャンルの練習をしてお互いいい刺激になった。リオ五輪まで一直線に頑張っていきたい」と決意を新たにした。

 一方、新格闘技イベント「RIZIN」(12月29、31日、さいたまスーパーアリーナ)の榊原信行代表(51)からは、リオ五輪後の参戦ラブコールを送られている。これで総合格闘技の資質も証明したわけだが、吉田は「(打撃は)怖い。私はケンカが嫌いだから無理。やられるのも嫌だし」と苦笑した。