東京五輪・空手競技の全日程が終了したことを受け、全日本空手道連盟の宇佐美里香強化委員長が7日、報道陣の取材に応じた。

 五輪種目に空手が採用されたのは今回が初めて。メダルラッシュが期待された中での大会だったが、組手は男女6階級のうち、男子75キロ超級荒賀龍太郎(荒賀道場)の銅メダル1個にとどまった。

 まさかの結果に、宇佐美氏は「組手は練習してきたものがそのまま試合に出ると思うが、それがそのまま出たのが結果。五輪の難しさ、厳しさを肌で感じた」と肩を落とした。

 この日も女子組手61超級の植草歩(JAL)があえなく敗戦。「荒賀選手はメダルを獲得できたが、他の選手は残念に感じている。海外の選手は闘争心や躍動感、何が何でも勝ちたいって気持ちが伝わってきた。海外の選手の方が厳しい練習をしてきたのではと思えた。そういうものが結果に現れた。私自身責任を感じている」と振り返った。

 その上で「海外の選手は日本の選手を徹底的に研究してきた。また、6月の五輪最終予選で勢いをつけて、何としても五輪に出たいと思っていた選手が優勝したりとかもしていたので、そういう勢いや(五輪に)懸ける思いっていうのが組手に現れていた」と述べた。