空手「全日本王者」また海外流出…極真・松井館長嘆き節

2014年11月04日 16時00分

 極真会館の松井章圭館長(51)が3日、日本選手に対して危機感をあらわにした。

 

 空手日本一を決める無差別級トーナメント「全日本空手道選手権」最終日(3日、東京体育館)、決勝はロシアのダルメン・サドヴォカソフ(31)が荒田昇毅(27)を判定4―0で破り、初優勝。「全日本王者」のタイトルはまたも海外に流出した。母国の英雄でレスリング世界大会12連覇のアレクサンダー・カレリン氏(47)を尊敬してやまないサドヴォカソフは試合後、「来年の世界大会で勝って引退したい」と“勝ち逃げ”を予告。日本勢はさらなる屈辱のリーチをかけられた。

 

 なぜ、こうも勝てないのか。松井館長は気持ちの弱さを挙げ「熱心に指導しても本人の意識がなかったら受け入れない。オリンピックであるとか社会的評価に直結しないとモチベーションにつながらない」と嘆いた。日本が裕福になり、ハングリーさも失われたという。最近では海外武者修行に繰り出す選手も減少。

 

「昔は海外に行きたいから空手をやる人もたくさんいた。今は簡単に外に出れるのに出たがらない傾向にある。これも日本が豊かということ」

 

 逆に海外勢は急速に力を伸ばしている。特に空手人口が10万人と言われる大国ロシアは「極東はアジアと接している。日本人王者=世界王者の時代に影響を受けた人が指導者になっていて、ひと昔前の日本人の組手を教えている」(同)。このままでは日本と海外の差は開く一方だ。