夢切符を勝ち取った。空手のプレミアリーグ・リスボン大会が30日に行われ、佐合尚人(28=高栄警備保障)が男子組手67キロ級で東京五輪代表に確定した。

 佐合は昨年の段階で一度代表に選出されたものの、世界空手連盟が1年延期となった東京五輪の予選方式の見直しを発表。全日本空手道連盟は、選考への影響が危惧される同階級の再選考を実施する方針を固めたため、全競技で初めて内定が取り消しとなった。

 当初は「残念な気持ちもあった」というが、気持ちを切り替え、この1年間は攻撃力の強化に努めた。今大会は男子60キロ級に出場し、1回戦を4―0で快勝するなど、磨いてきた攻撃力を十二分に発揮。準々決勝で敗れたが、男子67キロ級に出場した篠原浩人(31=マルホウ)がまさかの初戦敗退に終わり、統合階級で実施される67キロ級の東京五輪ランキングで篠原が佐合を上回る可能性が消滅した。

 24日の会見では「この1試合ですべてが決まってしまう。何が何でも自分の力で勝ち取りたい。試合ですべてを出し切れるように楽しんでやりたい」と語っていた佐合。まずは1つの目標をクリアした。