直接打撃制のフルコンタクト空手で初の統一大会となった「第1回全日本フルコンタクト空手道選手権大会」(18日、大阪市中央体育館)は超満員1万人の観衆を集め、大成功に終わった。

 最速で2024年五輪種目入りを掲げ、国内236流派が団結。ミュージシャンの長渕剛(57)もスペシャルライブで花を添えたため、会場は立ち見も出るほど。

 主催の全日本フルコンタクト空手道連盟理事長で新極真会代表理事の緑健児氏(52)は「今までにないレベルの高い大会になった」と興奮気味に総括した。

 来賓として駆けつけた世界最大のスポーツ団体「スポーツアコード」のマリウス・ビゼール会長(56)も「とても運営のしっかりした大会。若い世代を含め、多くの人々に空手が愛されている証しだと思う」と高く評価。ただし、五輪採用には「すべての空手ファミリーの協力が必要。五輪には『一つの空手』しか入れない。それが唯一の道のりです。五輪の基準に合うルールをみんなで団結して作っていかないといけない」との見解を示した。

 フルコン内だけの“統一”ではなくポイント制の伝統派との融合の必要性を訴えたが、緑氏は「現実的な話だと思う」と受け止めつつ伝統派とのルールの違いを強調。「クロールと平泳ぎくらいルールが違う。みんなが頑張れば二つのルールで五輪に入れる。夢を諦めないでロビー活動をやっていきたい」と話した。