新生K―1のエース・武尊(26)が22日、新たな野望を掲げた。ビッグイベント「’FESTA.1」(21日、さいたまスーパーアリーナ)ではスーパーフェザー級王座を獲得し、K―1史上初の3階級制覇を達成。1万5000人超満員札止め(主催者発表)の大観衆を集めたイベントを大成功に導いたエースは、次なる目標を「東京ドーム再進出」に定めた。

 ファン公開で行われたこの日の一夜明け会見に武尊はスーパーフェザー級のベルトを手に純白のスーツ姿で登場。「昨日のことを考えて昨年からずっとやってきた。超満員のお客さんと(歓喜を)共有できてうれしいです」とファンを大切にする好青年らしく、まずは感謝の言葉を口にした。

「第4代スーパーフェザー級王座決定トーナメント」では3試合を勝ち抜いて優勝。新生K―1史上最大のイベントを主役として締めくくった。だがその目は早くも次なる目標に向けられていた。「終わって燃え尽きるかと思ったら、もっと燃えてきた。もっと大きい舞台にしたいと気合が入った」とファンにさらなる飛躍を約束した。

 目標とする大舞台がある。会見後「東京ドーム、やりたいですね。K―1のヘビー級とかやっていたのを(映像で)見ましたし。特別な場所だと思うし、そこで興行ができるのは(団体やイベントは)限られていますから」と口にした。運営会社は異なるが、K―1では1997年から毎年、東京ドーム大会を開催し、主催者発表で7万人以上の観衆を集めたこともあった。K―1としては2006年12月2日の大会が最後となっている。

「新日本プロレスが毎年(1月4日に)イッテンヨンをやるじゃないですか。K―1も今回のサンテンニイイチ(3月21日)のように毎年、デカイ会場でできるようにしたい」と目を輝かせた。K―1の宮田充プロデューサー(50)も「選手の口からドームの名が出るのはいいこと。イベントをやる以上は、そこを目指さないといけない」と語った。「東京ドームで最後に入場して最後に立っている選手になりたい」と表情を引き締めた武尊。K―1をさらなる高みに導いてみせる。