立ち技格闘技「K―1」初の女子大会「RING OF VENUS」(25日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で、K―1 WORLD GP女子フライ級王者のKANA(29)がスーリ・マンフレディ(34=フランス)を下し、初防衛に成功した。

 試合は1ラウンド(R)から壮絶な打ち合いになった。ただ、先に主導権を握ったのはKANAだ。序盤から積極的に打撃を繰り出すと、右のパンチを顔面に叩き込んで最初のダウンを奪う。さらに攻め手を緩めず、パンチのラッシュでスタンディングダウンも奪った。

 このラウンドでもう1回ダウンを奪えばKANAのKO勝利…だが、ここからマンフレディの驚異の粘りに苦戦させられる。1R終了直前、攻め込んだところにまさかのカウンターを合わせられ、KANAも動きが鈍くなった。

 2Rは粘る挑戦者に迫りながら、ふくらはぎを狙うカーフキックを放ち徐々にダメージを蓄積させた。そして、とどめを刺したのは3R。足のダメージがあらわになったところで左ハイキックを側頭部にヒットさせダウンさせると、レフェリーが試合を止めてKANAがKOで初防衛となった。

 試合後は「本当に女子大会が決まってから、正直不安の方が大きくて、大きい代々木の会場でできると思わなかったし、先週のTHE MATCHで武尊君も負けてしまって『K―1って強いんだろうか?』とか世間で言われて…。来てくれて、AbemaTVで見てくれてありがとうございました」と感極まった表情。

 さらに「まだ自分も強くなっている実感があるので、日本中の女子の格闘技をしっかり背負っていきたいと思います。同じ階級にまだまだ強い選手がいて。ONEにアニッサ・メクセンっていう強い選手がいて、その選手とK―1のチャンピオンとして戦ってK―1最強を示していきたいと思います」とさらなる飛躍を誓っていた。