K―1のエース・武尊(30)が23日、自身のSNSを更新し、ファンへ向けて長文のメッセージを投稿した。19日の立ち技メガイベント「THE MATCH 2022」(東京ドーム)で那須川天心と激闘の末に判定負け。試合前に「負けたら引退」と公言しており、今後の去就に注目が集まっていた。

 武尊は「この10年間 勝ち続けてることで自分の存在価値があって 負けたら全てを失うと思ってた。負けた後の想像をするだけで 毎日怖くて寝れなくて 今周りにいる人達やファンも 負けたらたくさん離れていくのを覚悟してた」と、那須川戦でリングに立つまでの胸中を吐露。

 さらに「でもリングを降りて 花道を退場しようとしたら 敗者の僕に対して たくさんの人が集まってきてくれて みんなが『ありがとう』と言ってくれた。そんな言葉を貰えると思ってなくて 涙が止まらなかった。その時の声や景色を思い出すだけで 今も涙が止まらなくなる。勝って報われることは出来なかったけど こんなにたくさんの人に試合を見てもらえて たくさんの人が一緒に泣いてくれて 生きる希望を貰いました。と言ってくれる人がいて 心と身体がボロボロになっても 命を削って戦ったこの10年が 報われた気持ちになりました」とファンの反応から自らの心境に変化があったことを明かした。

 その上で「満席の東京ドームで こんな景色を見せてくれて 僕に関わる全ての人達に 心から感謝しています。本当にありがとうございました。心と体を治して また前を向いて進みます」とつづり、感謝の言葉とともに現役続行とも受けとれるメッセージを記した。

 また、試合で敗れて会場の花道を引き揚げる動画も投稿。「この時にみんなからもらった『ありがとう』は僕のこれからの生きる原動力です。一生忘れません」とファンへ向けて思いを伝えた。