主役の座は渡さない。立ち技格闘技「K―1」の年間最大興行「K’FESTA.5」(4月3日、東京・国立代々木競技場第一体育館)の追加カードが17日に発表され、「K―1 AWARDS 2021」最優秀選手賞(MVP)の野杁正明(28)が、スーパーファイトで加藤虎於奈(25)と対戦することが決定した。

 昨年9月の横浜大会で、第2代ウエルター級王座決定トーナメントを3連続KOで制覇。スーパーライト級に続き2階級制覇を達成し名実ともにK―1を代表するファイターとなった野杁は「僕がK―1を引っ張る顔だと思っているので、残酷なまでに叩きつぶしてやろうかな」と貫禄を漂わせた。

 相手の印象を「Krushの王者にもなっているし実力のある若い選手」と一定の評価を与える一方で「日本人選手とはもうやる意味ないと思っている。今回で日本人は卒業。トーナメント以上に差を見せつけるのが今回のテーマ」と、新型コロナウイルス禍の影響で出場が難しくなっている外国人選手との対戦を見据える。

 その上で狙うのは2年連続の勲章だ。MVPを取ったことで心境の変化は「特にない」としつつも「2年連続MVP。そこをしっかり狙っている。K―1の顔になることをしっかり証明しなきゃいけない」と自覚は十分。2022年もK―1マットの中心に立つ。