【K-1】復活勝利の武尊 那須川と来年頂上対決か

2019年11月25日 16時30分

武尊は完治した右拳で村越(左)にパンチ

 立ち技格闘技イベント「K―1」のエース武尊(28)が、またもや“爆弾投下”だ。約8か月ぶりの復帰戦となった「K―1 WORLD GP 2019 JAPAN」(24日、横浜アリーナ)で村越優汰(25)相手に復活勝利を飾るも、試合後の発言が注目を集めている。真意を探ると、2020年東京五輪への危機感が浮かび上がってきた。

 武尊は3月の試合で右拳の腱を断裂。村越との復帰戦ではブランクも影響したのかエンジンのかかりが遅く、本調子となったのは2R終盤に突入してからだった。最後はパンチのラッシュを仕掛けたものの、結局ダウンは奪えず、判定決着(2―0)に終わった。

 予告していたKO勝利とはならず「反省が残る試合になってしまいました。次は最高の体に仕上げたいです」と反省の弁を述べたが、ファンの心を駆り立てたのは続く言葉だった。「来年、東京でオリンピックが開催されます。オリンピックに負けないくらいの格闘技の大会をK―1でやりましょうよ!」と述べるや「みんなが望んでいる試合を来年、オリンピックイヤーに実現させたいと思っているんで、ぜひ応援、お願いします!」と呼びかけた。

 具体名は挙げなかったものの、示唆したのは対戦が浮上しながら実現に至っていない“キック界の神童”那須川天心(21)との頂上対決しかないだろう。あえてこのタイミングで意思表示したのは、武尊なりの狙いがあってのもの。関係者によると、他競技に対する対抗心が人一倍強い結果だという。それは行動にも表れており、日本中を熱狂させたラグビーW杯を1試合も見なかったほど。つまりK―1から発信することができなければ、東京五輪の話題に埋もれてしまいかねないと危惧しているのだ。

 また、2014年11月に新生K―1がスタートしてから、横浜アリーナでの開催は今回が初。武尊が「小さい会場でやりながらここまできて、K―1として横浜アリーナに戻って来られてうれしい」と感極まった表情を浮かべたように、ようやくかつてのK―1の“聖地”にたどり着いたという思いが強い。だからこそ「オリンピックより盛り上がる大会をK―1で実現して、最高と思える試合がしたい」と言葉に力を込める。

 来年をあえて「勝負の年」と位置づけ、年明け早々には米ロサンゼルスで合宿を敢行する予定。期間はこれまでで最長になる見込みだ。来年をK―1イヤーとするべく、エースがさらなる仕掛けを見せてくれそうだ。