K―1のエース、武尊(27)が5日、年間最大イベント「K'FESTA.2」(10日、さいたまスーパーアリーナ)に向けた心境を激白した。“史上最強の敵”ラジャダムナンスタジアム・フェザー級王者ヨーキッサダー・ユッタチョンブリー(27=タイ)との一戦を前に、米国修行で完成させた秘策を公開。さらには同日開催で“キック界の神童”こと那須川天心(20)が出場するキックイベントについても、本紙は直撃した。注目の反応は――。

 ――大一番が目前に迫った

 武尊 ここまでいい感じで調整できてますね。減量もあと4・5キロくらい落とせばいいところまできている。米国も2週間半くらい行ってきて収穫も多かったです。

 ――米国修行の目的は

 武尊「対ムエタイ」という部分で、今まで通りでは突破口をなかなかつかめないだろうというのがあって。MMA(総合格闘技)だったり、ボクシングだったり、空手だったり、いろんなジムで「対ムエタイ」のエッセンスをもらってきました。いろんなものをミックスして自分なりの「武尊流対ムエタイ術」をつくることができたと思います。もちろんプロレス技も参考にしましたよ。

 ――プロレス!?

 武尊 トリッキーという意味で参考になるんです。シャイニングウィザードとかボマイェとか、タイガーマスクのローリングソバットとか…。

 ――他に秘策は

 武尊 子供のころ空手の先生に教わった技で、これが有効なんじゃないかなっていうのがあるんですよ。ムチャクチャ痛いんです。ムエタイの選手は見たことがないでしょうね(とニヤリ)。

 ――なるほど。今回はK―1の看板を背負っての戦いでもある

 武尊 プレッシャーでもありますけど、それ以上にパワーになります。K―1を背負う以上、僕が負けたらK―1がムエタイよりも下ということになってしまう。K―1は世界最強の格闘技じゃないといけない。そのために絶対に勝ちます。

 ――同日に那須川がメインを務める「RISE」(東京・大田区総合体育館)もある

 武尊 僕の中でライバル意識はないですね。格闘技界が盛り上がればいい。(インターネットテレビ局の)「AbemaTV」で両方、生中継されるのもあって「格闘技ブーム再び」とか言われるのはうれしいですよね。でも、終わってから「K―1が3月10日で一番の大会だった」って言われたらうれしいし、そう言われる大会にするのが僕の一番やりたいことでもある。それに向けての思いはムチャクチャ強いです。

 ――この試合の「先」について、周囲はさまざまな期待をしている

 武尊 今はまず目の前に集中してますよ。今回は死んでも勝ちます。それで、その後は自分がやりたい試合をやりたいですね。

 ――やりたい試合とは

 武尊 日本格闘技界が、世界が求めている試合ですよね。世界が注目する試合を実現させたいです。お客さんがワクワクしない試合をしても、僕がワクワクしないんですよ。「勝って当たり前」って言われる試合って、僕自身が一番ワクワクしない。そういう意味で言うと相手って限られるじゃないですか。

 ――国内でもあと何人いるか

 武尊 世界で見てもタイのチャンピオンがいて、ヨーロッパにも強い選手が何人かいて…なんですよね。そういう選手とやれたらいいなあって思います。

 ――ボクシングの6階級制覇王者マニー・パッキャオ(40=フィリピン)とか…

 武尊 いや、それこそ意味わかんないでしょ(笑い)。

 ――冗談です。最後に試合への意気込みを

 武尊 KOしか考えていません。勝って、K―1が最強で最高なんだと証明する試合をしたいと思います!