WBC世界フライ級タイトルマッチ(15日、横浜アリーナ)で、前日計量を体重超過でパスできず、王座を剥奪された比嘉大吾(22=白井・具志堅)が当日計量をクリアし、同級2位クリストファー・ロサレス(23=ニカラグア)との一戦は予定通り行われることになった。

 前日計量では1回目の計量で900グラムオーバーし、2時間以内にクリアならOKだった再計量もギブアップしていた。比嘉は当日計量の会場となった都内の日本ボクシングコミッション(JBC)に午前7時40分に到着。神妙な表情のまま午前8時からの計量に臨んだ。

 この日のリミットは55・3キロに設定され、上半身裸の比嘉は54・7キロでクリアした。すぐにジャージーを着ると、まずは具志堅用高会長(62)が当日計量を見守っていたロサレス陣営に「大変申し訳なかった」と謝罪。さらに、比嘉本人が口を開き「世界チャンピオンであるにもかかわらず、計量を失敗してすみませんでした。ロサレス陣営にも申し訳ない。試合をOKしてくれたロサレス陣営に本当に感謝しています。ボクシングファンの皆さん、試合を組んでくれたプロモーション側にも謝りたいです」と頭を下げた。

 計量失敗による王座剥奪は日本人世界王者としては史上初の大失態となったが、試合の成立は決まった。比嘉の勝利か引き分けなら王座は空位となり、比嘉が敗れればロサレスが新王者となる。また比嘉がKOで勝てば、16戦連続KO勝利の日本記録と認められる。