【ボクシング】WBC世界フライ級王座V3戦の比嘉大吾“快挙前提”の過密スケジュール

2018年04月04日 16時30分

闘志満々の表情でトレーニングに励む比嘉

 これぞ軽量級の“新エース”の証しか。WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(22=白井・具志堅)がV3戦(15日、横浜アリーナ)に向けて3日、都内のジムで練習を公開した。同級2位のクリストファー・ロサレス(23=ニカラグア)を迎え撃つ一戦は元WBC世界スーパーライト級王者の浜田剛史氏(57)と並ぶ連続KO日本記録「15」の更新がかかるが、すでに記録達成を見越したような過密スケジュールが決まっているのだ。

 故郷の沖縄で衝撃の1回KO勝ちを飾った2月4日のV2戦からわずか2か月。最近の世界王者としては異例とも言える短いインターバルでの試合となったが、比嘉は「(1回KO勝ちの)インパクトが残っているうちにやりたい。そうじゃないと『比嘉大吾って、誰?』となってしまうから」とむしろ歓迎している様子だ。

 故郷の先輩、浜田氏の記録を抜くことについても「記録は狙わないと。当日で一番インパクトの残る試合をして盛り上げたい」とド派手な内容での達成を誓う。しかも比嘉は2月のV2戦で、WBA世界ライトフライ級王者だった具志堅用高会長(62)が約37年前に果たせなかった地元での防衛に成功した。世界王者としての実力に加え、人気と知名度も全国区になりつつあるだけに、すでに快挙達成を前提とした“過密日程”が決まっている。

 まずは試合2日後の17日に那覇市の沖縄県庁で具志堅会長とともに「沖縄県民栄誉賞」の表彰式に出席する。そのため16日は一夜明け記者会見を終えると、すぐさま飛行機に飛び乗って沖縄へ移動する。その後に帰京して、18日は師弟で都内でのイベントに参加。これを終えると週末(19~22日)に開催される「沖縄国際映画祭」に出席するために、再び沖縄へ飛ぶ予定なのだ。

 これは具志堅会長を育てた故・金城真吉氏のドキュメンタリー映画「10カウントは聞かない~カンムリワシを育てた男~」が上映されるからで、この映画には師弟も出演している。具志堅会長はもちろんのこと、比嘉もイベントに欠かせない存在となった証しだ。すでにその存在感は日本の“軽量級エース”と言っていい。

 一方で、5月12日に米ニューヨークのマジソンスクエア・ガーデンで行われるWBA世界ライト級王者ホルヘ・リナレス(32=ベネズエラ、帝拳)VSワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)のスーパーマッチを観戦するというビッグなご褒美も内定している。

 比嘉が「移動はファーストクラスで」とおねだりすると、具志堅会長は「いいよ。記録をつくれば安いもの」も快諾。とはいえ万が一にも負けるようなら、当然キャンセルとなり「県民栄誉賞も辞退だよ」とプレッシャーをかける。まさに信賞必罰。

 日本ボクシング界を引っ張る存在になるためにも、KO勝利しか許されない大一番だ。