山中慎介が引退会見 同級生が名づけた“神の左”「それに恥じない試合はできた」

2018年03月26日 17時01分

山中慎介(左)と村田諒太

 元WBC世界バンタム級王者の山中慎介(35=帝拳)が26日、都内で記者会見し、現役引退を正式発表した。

 1日のルイス・ネリ(23=メキシコ)との再戦に敗れた後、引退の意志を示していた山中。改めて「本日をもちましてボクサー山中慎介は正式に引退します」と表明すると、「ボクシングで一番成長させてもらったし、人生そのもの」と約20年の競技生活を振り返った。

 滋賀県出身の山中は、1997年11月に行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチで、辰吉丈一郎(47)がシリモンコン・シンワンチャー(40=タイ)にKO勝ちしたシーンを見てボクシングを始めることを決意。中学の卒業アルバムに「WBCの世界チャンピオンになる」としたためた。

 南京都高校でボクシング部に入部し国体優勝。専修大学を経て、帝拳ジムに入門して2006年1月にプロデビューした。その後、10年6月に日本バンタム級王者に。11年11月には辰吉と同じベルトを巻いて世界王者となり、国内歴代2位となる12度の連続防衛を果たした。

 キャリアで最も印象に残る試合として挙げたのは、V11戦となった16年9月のアンセルモ・モレノ(32=メキシコ)との2度目の対戦。結果は7ラウンドTKO勝ちだったが「一度(前年9月のV9戦)際どい判定で再戦が決まって、どういうふうに自分を変えるか悩んで、リングでああいう結果を出せたので」と理由を説明した。

 また「最も印象に残るパンチ」を聞かれると、V2戦(12年11月)でトマス・ロハス(37=メキシコ)を失神させた「神の左」を挙げた。ちなみに「神の左」は世界王者になった後、同級生の後援会員が名づけたもの。

「最初は『大げさやろ』と思いましたけど、左で結果を出し続けたので、それに恥じない試合はできたと思います」と胸を張ると「歴代の世界王者でトップクラスの“引き出し”の少なさだと思いますけど、結果を出せたのは高校時代から磨き続けたおかげ」と、時代を築いた拳を誇らしげに見つめた。