WBA世界ミドル級王者の村田諒太(32=帝拳)が19日、都内のジムで初防衛戦(4月15日、横浜アリーナ)に向けたスパーリングを行った。この日の8ラウンドは今回の試合前では最長だが、今後もこれ以上長いスパーはやらない可能性があるという。

 米国とメキシコから呼んだ3人のパートナーと拳を合わせた村田は「いい感じでできてると思います」。その上でこれからは「もう1回8ラウンドをやるか、10ラウンド(のスパーリング)をやるかどうか」と話した。

 世界戦は12回戦。このため本番を想定して一日に同じラウンド数、あるいは「スタミナ強化」のために試合より長くやる選手も珍しくない。今週中には米国からもう一人パートナーが来日して4人態勢となるだけにラウンド数が少ないのはもったいない気もするが、村田の場合は体力面をフィジカルトレーニングで鍛えており、スタミナに不安はない。

 減量と並行しながらで疲れもたまりやすい時期に、必要以上に長くスパーリングをすることでケガのリスクも高まる。こうしたバランスを考え尽くして決められたのが一見少ない最大8(あるいは10)ラウンドという数字だったのだ。

 挑戦者の世界ランキング8位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)は「出入りが速いのが特長」(村田)。スピードのある相手を豊富なスタミナで必要以上に追い回してカウンターを食らうことのないように「付き合わないこと」と話し、王者らしい貫禄のある戦いで勝利をつかむ。