5月25日に東京・大田区総合体育館で同級王者ジェイミー・マクドネル(31=英国)に挑戦すると発表したWBA世界バンタム級1位の井上尚弥(24=大橋)は6日の会見で「もちろん『緑のベルト』も欲しいです」と将来的なWBC王者との統一戦に意欲を示した上で、引退を表明した元WBC世界バンタム級王者の山中慎介(35=帝拳)に連勝したルイス・ネリ(23=メキシコ)について「やりたい気持ちはある」と言ってのけた。

 井上とネリの一戦が実現するなら、日本中が注目するスーパーマッチになる。もっとも昨年8月の山中戦後にドーピング検査陽性が明らかになり、1日の再戦では前日計量をパスできずに王座を剥奪されたネリの悪行の連続には「試合をできる状態にしてもらわないと。ルールを守ってもらわないとボクシングという競技にならないですよね」との懸念も明かした。

 実際、WBCが無期限資格停止を発表するなど各方面からペナルティーを科され試合ができない状態に陥ったネリとの対戦は非現実的。それだけに「減量がきつい中で気づけば7度も防衛していたので、バンタム級ではV13を目指したい」と元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(62)の連続防衛日本記録を破ることを第一の目標に掲げた。