IBF世界スーパーバンタム級王座を初防衛した岩佐亮佑(28=セレス)が2日、千葉・柏市の所属ジムで一夜明け会見を行った。

 試合は、挑戦者のエルネスト・サウロン(28=フィリピン)を終始圧倒し3―0で判定勝ちした。

 岩佐は「慎重になりすぎて強さを証明できなかった」とKO勝ちを逃したことに反省。「勝ったことだけが救い。一日一日を大切にしていく」と次戦での巻き返しを誓った。

 自身の勝利後に行われたWBC世界バンタム級王座戦では元王者・山中慎介(35=帝拳)がルイス・ネリ(23=メキシコ)に2回TKO負けし、直後に引退を表明した。

 岩佐は2011年3月に、当時日本バンタム級王者だった山中と対戦してTKO負けを喫した。山中の実力を知るだけに、ドーピングや体重オーバーなど悪質な行為を重ねたネリに憤慨し「成立していない試合。悔しいし、怒りが収まらない」とキッパリ。

 ネリが階級を上げて自身に挑戦する可能性もあるが、「自分はネリをボクサーだと認めていない。ボクシングはそんなに甘い世界ではないし、関わりたくもない」と吐き捨てた。

 セレス小林会長(45)も試合後のネリの態度を「なぜ喜べるのか人間性を疑う」と糾弾。また「ボクシングの根本が覆されてしまう。危機感を感じている」と日本ボクシングコミッションやWBCにも対策を求めた。